世界でいちばん眩しい空

よんじゅうに ページ45

今日は、移動日。


自分の席を探していると、卓さんが私の方を見て隣の空席をポンポン と叩いていた。


座席表を見ると、そこは確かに私の席。





｢ 卓さん、窓側と変わってもらえませんか？ ｣

｢ よかよ ｣





あまり通路側が好きじゃない私は(理由は分からない)、卓さんと交換してもらって窓側の席に座った。




出発してから、数分後。

イヤホンを付けて音楽を聴いていると、卓さんに肩を叩かれる。




｢ A ｣

｢ ？ ｣

｢ イヤホン2個くらいない？ ｣

｢ 1つしか持ってないですけど…もしかして忘れたんですか？ ｣

｢ 忘れた ｣

｢ じゃあ、片方貸しましょうか？ ｣

｢ ごめん。ありがとう ｣





卓さんに片方のイヤホンを渡すと、ついでに音楽が流れているスマホも渡す。





｢ 好きな音楽にしていいですよ ｣

｢ ん、 ｣





スマホに音楽のアプリを入れた方が良いと気付いた私は、最近アプリを入れてついでに聴き放題プランにも入った。


曲が変わると、新しい曲が流れる。



あ、この曲好きかも。

あとで卓さんに曲名を聞こう。



すると、そこで意識は途絶えた。

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