世界でいちばん眩しい空

じゅうろく ページ18

あれから 翔平さんだけじゃなくて、卓さんもよく私に話しかけてくれるようになった。


でも、卓さん ＝ 西川さん っていうイメージを持っている私は、西川さんと一緒にいない卓さんを見ると、少し心配になってしまう。





｢ おはよう ｣

｢ おはようございます。卓さん ｣





最近、卓さんは早く来て練習をしている私と一緒に、練習をするのが日課になってきているよう。


今日も眠たそうな顔をした卓さんに、イヤホンを外して挨拶をする。





｢ Aって、いつも何の曲聞いとるん？｣

｢ 色々ですよ ｣

｢ 俺も練習するときに聞きたいけん、詳しく教えて ｣

｢ 本当に色々なんですけど、今日はこれです ｣





卓さんは、私が渡した片方のイヤホンをつける。





｢ … ｣





音楽プレーヤーに入っている音楽は、そんなに多くない。私は、気に入った曲を何回も聞くタイプの人間だ。


入っているのは、ORANGERANGEさんとDOBERMAN INFINITYさんの2グループだけ。





｢ 同じ人ばっか 笑 ｣

｢ 私、そんなに知らなくて 笑
あと、よくイメージに合わないって言われます ｣

｢ いや、割と合ってるんちゃう？って思うんやけど ｣

｢ え？ ｣

｢ まぁ、私生活は違うけど。
ショート守ってる時のイケイケ感と似てる ｣

｢ …私、イケイケなんですか？ ｣

｢ 俺はそう思うけど？ ｣





…そうなのか。


私って、イケイケなのか。





｢ イケイケ 笑 ｣

｢ そこツボるとこ？ 笑 ｣

｢ ふふふっ 笑 ｣






｢ おはようございまーす…って、何笑ってるんですか ｣

｢｢ あ、 ｣｣

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