もっと！つば九郎といっしょ

る ー き ー ページ46

｢｢あ｣｣





球団事務所の廊下を歩いていると、向こうからキョロキョロしながら歩いてくる人が。





｢奥川くんで合ってるかな？｣

｢はい。初めまして、奥川恭伸です｣





そう。今年の夏を沸かせた奥川恭伸くんだ。

もう "星稜の奥川" から "ヤクルトの奥川" になるんだなと思うとすごくウキウキする。





｢私は、｣

｢中島Aさん？ですか？｣

｢え！なんで知ってるの！｣

｢(つばくろうがおしえたんだよ〜)｣





後ろからのっそりのっそりとやってきたのはつば九郎だ。…ちょっと太った？


そういえば、この感じ前にもあったような…





｢つば九郎、変なこと言ってないよね？｣

｢(いってないよ〜)｣

｢奥川くん本当に何も吹き込まれてない？｣

｢は、はい！言われてないです！(美人な職員さんということくらいしか…)｣





怪しい2人(1人と1匹)をじっと見つめていると、つば九郎が話しかけてくる。





｢(そういえばなにしにきたの？)｣

｢荷物まとめにきたの。北海道に送らないといけないから｣

｢北海道ですか？｣

｢そっか奥川くんは知らないのか｣

｢(Aちゃんはらいねんからここにはいないんだよ)｣





え、そうなんですか？ と奥川くんは少し驚く。

あぁ奥川くんのいるスワローズ…見たかったなぁ…


肩を落とすと、つば九郎がまあまあと手羽で私の肩を叩いた。





｢つば九郎のことよろしくね｣

｢(ぼくがおせわするんだよ)｣






___________________

((でももっとAさんと話してみたかったです))

((キュン))

((ったくさいきんのわかいやつはすぐにきょりをつめてくる…てっぱちにおこられてしまえ！))

((へっくしゅん！))

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