もっと！つば九郎といっしょ

や け ど さ ページ44

｢なんで相談してくれへんかったん？｣

｢…ごめん｣





俺がそう言うと、Aはしゅんとなって顔を下げた。

重たい空気が苦しくて。
どうにかしようと頭をくしゃっと撫でると、またAは小さな声で｢ごめん｣と言った。






｢まぁ決めるんはAやん。後悔せん方にしーや｣

｢…うん｣





とは言うたものの。
あー、あかん。やっぱり行ってほしくない。

来シーズンからヤクルトに…俺の近くにおらんだけでこんなに寂しいのに。





｢やけどさ、｣


｢うん？｣






｢行くなよ｣

｢え、｣





…やっば、言うてもうた。

思わず手で口を抑えるも、もう遅い。


俺のせいでまたあいつの人生を止めたくない。


そう思ってたのに。



数日前。
スマホでこの記事を読んだ時に浮かんだのはAの顔やった。

多分、あいつのことやから一緒について来てほしいって言われてるんやろうなって。



応援しようと思ったけど、ごめん。

俺にはやっぱり無理や。





｢ごめん、困らせるかもしれへんけど、俺は行ってほしくない｣





これがほんまの気持ち。

もうこの際めっちゃ悩んでまえ。


そう思いながらAを見ると、案の定困った顔をしていて。





｢…考えとく｣

｢えっ｣

｢実は昨日、勇人さんにもお話した。信じられない止められた。しかもめちゃくちゃ本気だった｣

｢あぁ…｣





あの人、Aのことになると重くなるからな。


その後も誰から聞いたか知らないけどAがにいっぱい いくなよ らい んが来たらしい。(多分ハルキニシカワルートやろうな)


愚痴交じりの状況説明にAはイライラしながら、俺に話してくれた。






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((それだけ信頼されてるってことやん？))

((うん。もしかしたら遥輝も大変なことになってるかも))

((…やろうな。((坂本勇人 からの通話です)) ))

((？))

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