もっと！つば九郎といっしょ

は る き ページ41

｢｢かんぱーい｣｣





今日、明日、明後日の3日間は日ハムの埼玉遠征。

だから久しぶりに会うことになって、今は居酒屋の個室で乾杯をしたところだ。





｢個室初めてかも｣

｢ほんま？お前も個室にした方がええで｣

｢確かにね｣





そこからは特に変わらないいつもの飲み会。

日ハム劇場(主に拳士さん翔さん)とか、きよみー(清宮幸太郎)が私にまた会いたがってたとか、他の若手の選手がどうとかっていう話を聞いていた。


いつもならこのくらいの時間で早めに帰りたがる遥輝が中々席を立たない。しかもまだ話し続けているときた。





｢ねえ｣

｢ん？｣

｢なんかあるんやろ？｣





急に関西弁に戻る私。お酒が回ってきたのかな。

遥輝は一瞬固まった後、ふはっと吹き出した。





｢お前にはかなわんなぁ｣





そうやで、聞いてくれる？と少し首を傾げた遥輝は流石に私でもドキッとした。


少し間をためて、口を開いた。





｢俺な、メジャー行きたいねん｣

｢め、じゃー？、｣

｢そうや。メジャーや｣





全く想像していなかった言葉に動揺が隠せない。



いや、全く想像していなかったわけではない。

もし行ったらなって。思ったことはあったけど。





｢それでや、｣

｢まだあるの？｣

｢うん｣

｢何？もう心臓が痛い…｣









｢お前にもきてほしいねん｣

｢…は？｣





…全く想像していなかった言葉に思わず、食べかけていた枝豆を落としてしまった。

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