▽11-��.療養？生活 �� side:貴女 ページ10
「先の手合わせの話じゃけぇ」
「手合わせ……あ！氷とマグマの話、ですね？」
『詳しくは後で』。
私の氷がマグマの温度を一気に下げて、その動きを止めた時、私は確か赤犬さんにそう言ったのだ。
赤犬さんは答えない。無言を肯定と受け取り、私は口を開いた。
「マグマが氷を溶かすのは当たり前の話です。それは嘘でもなんでもありません。……でも、それによって出現する水蒸気がカギとなります」
この現象は、化学で解明できることができる。
「マグマの温度は非常に高温です。ですから、氷を一気に溶かすことができる＿＿＿＿＿"気化"する訳ですね。個体から液体になる経過を通り越して、一気に気体に変えることができます」
この「気化」がポイントなのだ。
「その水蒸気によって、"マグマの熱が失われます"。マグマは高温度域を維持できなくなるわけです。……その結果、マグマは黒く変色し、動きが無くなり固まります」
普通の氷とマグマでも、氷の量が多ければ、マグマはそれを溶かしきることはできない。
……私は科学者ではないので完璧に説明しきることはできないが、概要はこういった感じである。
「……まぁほら、それに特殊条件が加わりましたから」
「……？」
「さっきの氷は"普通の氷"ではありません。
私が生み出す氷は無尽蔵で限度が無いんです。先ほどの赤犬さんのマグマを止めることができる量を生成するのは、そこまで難しくなかったんです」
氷の量次第では、マグマに溶かされてしまうこともあっただろう。
ただ、今回の氷は無尽蔵だった。赤犬さんが出現させたマグマに、私の氷の量が勝っただけのこと。
……もし、あれで赤犬さんがさらにマグマの量を増やしていたら、お互いの質量での争いになった筈だ。
また、あの時私は刀に氷の力を宿した。
それに直接触れていた赤犬さんの腕は、そのままにしていたら私の刀によって固められていたことだろう。
それをなんとなく予測したのか、あの時赤犬さんは私から距離をとった。
それで、腕への被害はなんとか免れたのである。
「なるほどねｪ〜〜」
私の解説に代わりに答えたのは黄猿さんだった。
……女の身を鍛え抜くのには限度がある。
そもそも、男女間では力のリミットが違いすぎるのだ。
……だから、趣向を凝らすしかない。
勝つためには、知識も加えるしかない。
「……
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琥珀(プロフ) - ゼンさん» コメントありがとうございます！ 作品中で主人公さんと一緒に旅してる4人組は、実在するゲーム実況者様をモデルにして書いています。YouTubeやニコ動などで「M.S/SP」と検索していただければ動画が出てくると思います〜！ (2022年4月2日 10時) (
レス) id: 979a30272e (このIDを非表示/違反報告)
ゼン(プロフ) - このきっくん、あろま、えおえおのアニメ？物語の作品名を教えてください (2022年4月2日 2時) (レス) @page11 id: 7e17b8d3e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琥珀 | 作成日時：2020年4月14日 23時
