▼16-��.共に倒せ、正義の悪魔 side:貴女 ページ42
穴の中は真っ暗だ。
一面漆黒の空間の中を、私はひたすら上へ上へと飛んでいく。
追い風なんて無いはずなのに、その穴の中はやけに飛びやすい。
高度を上げる速度も常に速くなっている。
＿＿＿＿＿少し進めば、行先に一筋の光が見えた。
……向かう先は、その光の源ただ一つ。
刀を構え直して、光の方向へまっしぐらに飛んでいく。
光に近づくにつれて、体と視界が一気に白に包まれる。
＿＿＿＿＿＿＿＿この"空間"の正体は何なのか。
＿＿＿＿＿＿＿＿この"空間"の先にあるものは何なのか。
＿＿＿＿＿＿＿＿私はそれを、全て知っている。
そして、
視界が開けてすぐに目に入ったのは、不気味に鋭く輝いている、青い"何か"。
嘘みたいに透き通っているのに、どこか恐ろしさを感じさせるその輝き。
……それが何であるか、考えずとも体は動く。
＿＿＿私はそれに、躊躇無く手元の愛刀を突き刺した。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ｷﾞｼｬｧｱｱｱﾞｯｯ!!!
……突き刺したと同時に耳元に響いてきたのは、もう聞き慣れてしまった大きな大きな叫び声。
その叫び声の主が誰なのかなんて、もう明白だ。
刀を抜いて飛びながら距離をおけば、特徴的な白い巨体が目に飛び込んでくる。
先程まで蠢いていたその体は、今の私の一撃によって身悶えするかのように震えていた。
私の目の前にあったのは、先程まで相当な距離があったはずの、白い大蛇の頭部で。
私が刀を突き刺したのは他でもない。
この蛇＿＿＿私がゾムに会う前に戦っていた、アンドロマリウスの持つ蛇＿＿＿＿＿の、透き通った「眼球」だった。
身悶えする蛇を見つめながら、刀に付着した液体を払う。
……………………酷く単純なことだ。
あの"空間"を通して、
あの穴は、私を
「………………相変わらず容赦無いなぁコハク。飛び出て早々刀ぶっ刺すとか、その先に仲間がいたらとか思わへんの？」
▼16-��.共に倒せ、正義の悪魔 side:貴女→←▼16-��.共に倒せ、正義の悪魔 side:貴女
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 39人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
琥珀(プロフ) - ゼンさん» コメントありがとうございます！ 作品中で主人公さんと一緒に旅してる4人組は、実在するゲーム実況者様をモデルにして書いています。YouTubeやニコ動などで「M.S/SP」と検索していただければ動画が出てくると思います〜！ (2022年4月2日 10時) (
レス) id: 979a30272e (このIDを非表示/違反報告)
ゼン(プロフ) - このきっくん、あろま、えおえおのアニメ？物語の作品名を教えてください (2022年4月2日 2時) (レス) @page11 id: 7e17b8d3e2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：琥珀 | 作成日時：2020年4月14日 23時
