▼14-��.測量室にて side:貴女 ページ28
「……エースの奴、先に起こしたおれに感謝はないのか」
「確かに」
マルコがぽつりと言う。
エースってばマルコのことをスルーして行っちゃったからなぁ。あとで伝えておくか。
「まぁいいけどねい、いつものこ「マルコー！！起こしてくれたんだってな！！ありがとう！！」……」
「……だってさ」
姿は見えないのに、めちゃくちゃ遠くから轟いてきた元気ハツラツなエースの叫び声。
……エースには兄みを感じることも多々あるけど、こういところは弟っぽいと思う。どちらも彼の魅力なんだろうけど。
マルコは何を今更、なんて顔をしているが、満更でもないのだろう。ちょっと頬が緩んでいる。
なんだか平和で私も自然と笑みがこぼれた。
やっぱいいなぁ〜この海賊団。
「コハク、これからどうするんだよい？」
オカンよろしくエースの布団を片付けながら、マルコは私に聞いてくる。
「んー、暇だしモビーを散歩しようかなって。どこか手伝いが必要なところにヘルプに回ろうかなとは思ってるけど」
「なるほどねい。……四人は？」
「今日はなーんもないから全員好きなことしてると思うよ？集まる予定もないし……あっでもきっくんは四番隊の手伝いだって」
調理やら食糧調達やらで忙しい四番隊。
きっくんは真面目に作れば料理上手な男なので、頼られるのも自然かもしれない。
そして間違ってもFBを連れて行ってはいけない。
FBもめちゃくちゃ美味しい料理を「生み出す」ことがあるが、まぁその確率は博打の範囲だと言えよう。
「なら、早速手伝いを頼みたいんだが……海図を書く作業が溜まっていてねい。そのヘルプに回ってくれるか」
「あっそういえば海軍本部に行く前にちょっと手伝ってたか……了解！測量室行ってくる！」
この廊下の先にある階段を上って、少し船首の方に行ったところにこの船の測量室がある。
マルコに別れを告げて、私はそこへと急いだ。
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ほぼ360度のパノラマビュー。
進行方向の海流、天候が視認できるように、測量室はモビーの中でも高いところにあった。
窓際には望遠鏡がずらりと設置されており、それを覗けばこの先の景色がばっちり視認できるわけである。
「手際いいよなぁコハク」
「えへへ、そう？ここに来る前から時々書いてたからかも」
私の手元をちらっと覗いてきた航海士がそう漏らす。褒められるのは悪くない、むしろ嬉しい。
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琥珀(プロフ) - ゼンさん» コメントありがとうございます！ 作品中で主人公さんと一緒に旅してる4人組は、実在するゲーム実況者様をモデルにして書いています。YouTubeやニコ動などで「M.S/SP」と検索していただければ動画が出てくると思います〜！ (2022年4月2日 10時) (
レス) id: 979a30272e (このIDを非表示/違反報告)
ゼン(プロフ) - このきっくん、あろま、えおえおのアニメ？物語の作品名を教えてください (2022年4月2日 2時) (レス) @page11 id: 7e17b8d3e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琥珀 | 作成日時：2020年4月14日 23時
