▼14-��.おはようモビーディック side:貴女 ページ27
翌朝、午前7時30分。
昨夜は久々に自分のベットで寝れたので、ぐっすり眠ることができた。
人が多いためか、朝からどこか賑やかなこの船はやっぱり安心する。
準備をすませて朝食をとり終えて、空き時間ができた私はちょっくらモビーを探索することにした。
今日は掃除当番でも見張り番でもないので一日フリーだ。……なんなら何か手伝えそうなものを見つけたらそれに回ればいいし。
そんなこんなで、長い廊下をぶらぶら歩く。
基本、私たち五人含めクルーの起床時間はバラバラだ。
私たち5人も、特別な任務がない限り各々朝は好きなように過ごしている。
ただまぁ、7時30分を回ると「いい加減起きろー！」の声が船内から聞こえてくるのであるが。
…………ほら、噂をすればなんとやら。
「いい加減起きろよい！！エース！」
私のちょっと先から、扉を勢いよく開ける音と共にそんな怒号が聞こえてきた。
せっかくなので覗きに行こう。
「マルコじゃん、おはよ！」
「お、コハクかよい。おはよう…………ってエース！目を離した隙に寝ようとすんじゃねぇ！お前今日甲板掃除の当番だろい！」
部屋の中で、マルコが布団を無理やりはぎ取っていた。
かくいうエースはそれをもろともせず、呑気に鼻ちょうちんをつくって眠っている。
……ふむ。なんだかマルコが可哀想なので、少々手助けするとしよう。
私は右手を氷で包む。
そのまま部屋の中に侵入して、呑気に寝ているエースの首元に、容赦なくその手をぴたっとくっつけた。
「つめｯｯてぇ〜〜〜！？！？」
「あっはは、おはようエース！コハクお手製氷目覚ましはいかがでしたか？」
はね起きたエース。うんうん、いいリアクションありがとう！
彼は一瞬目を白黒させて、私と目が合うと眉を寄せて笑った。
「お、お前なぁ……」
「起きないエースが悪いんだぞ、当番のくせに寝てるなんて、ねぇ？」
「…………あー！！そうだった！！」
どうやら忘れていたらしい。
サンキューなコハク！！！と言うと、エースは嵐のような速度で着替えて部屋から出ていった。
寝癖ついたままだったけど大丈夫か。
マルコはそんな私たちの様子を最初こそぽかんと見ていたけど、すぐに呆れたようにため息をついた。
「助かったよい、コハク」
「お力になれたならなにより」
せっかく氷なんて使えるんだし、こういう時に役に立てるならなによりである。
戦闘だけに使うんじゃもったいないしね。
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琥珀(プロフ) - ゼンさん» コメントありがとうございます！ 作品中で主人公さんと一緒に旅してる4人組は、実在するゲーム実況者様をモデルにして書いています。YouTubeやニコ動などで「M.S/SP」と検索していただければ動画が出てくると思います〜！ (2022年4月2日 10時) (
レス) id: 979a30272e (このIDを非表示/違反報告)
ゼン(プロフ) - このきっくん、あろま、えおえおのアニメ？物語の作品名を教えてください (2022年4月2日 2時) (レス) @page11 id: 7e17b8d3e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琥珀 | 作成日時：2020年4月14日 23時
