▽９-��.正義の蛇 side:貴女 ページ43
「あー……ぼんやり覚えてる。なんか横に三本平行に線が引かれてあって、その真ん中に垂線が一本。……あとは、周りに文字書いてた」
「ぼんやりしすぎじゃね？」
「仕方ないだろ余裕なかったんだよ」
本の最初に、ソロモン72柱すべての悪魔の印章が記されたページがある。その中からえおえおの語る特徴に一致しているものを探し出す。
このページにその印章が載っていれば、昨日の悪魔はソロモン72柱のうちの1柱であることが確定するわけだ。
「……これか？」
「えっどれ」
あろまが発見したらしい。彼は指でページの左上を指さす。
そこに小さく描かれた魔法陣はなかなかに読み取りづらいが、本に思いっきり目を近づければ分からなくもなかった。
「確かに、円の真ん中に三本平行線が横に引かれてる。その真ん中に垂線があって……周りの文字は……時計回りにA、N、D、R、O、M、A、L、I、U、S」
「…………
「Aから索引で調べれない？」
「今やってる」
あろまがペラペラとページを捲り、お目当ての記事を見つける。それは、分厚い本の中でも後ろの方に存在した。
「……というか一番後ろだね、これ」
あろまは本のページをえおえおに見せた。そこに記された魔法陣を見て、えおえおは何かを思い出したような表情を浮かべる。
「＿＿＿＿＿うん、これだな」
だよね、FB。と確認を取ると、FBも大きく頷いた。
「んじゃ昨日のアイツはアンドロマリウスだったって訳か。……それ以外に特徴は分かる？」
「書いてるね。
世にも珍しい正義を司る悪魔。蛇を持つ人型の大型悪魔だってさ」
つまり、昨日私が戦った蛇は、アンドロマリウスの持つものだったということになる。
「正義を司るってことは……たまにいる、基本は大人しい類の悪魔か」
悪魔、とは一口に言っても、その特徴は様々である。
名前の通り邪悪で暴虐な個体もいれば、人間に対して友好的な悪魔も存在するのだ。
＿＿＿＿＿逆に言えば、そのような種の悪魔が暴走する、というのは非常に珍しい。
となれば、その悪魔に暴動をけしかけた「第三者」の存在が現実味を帯びてくるわけで。
五人ともその結論に行き着いたらしく、大きなため息を漏らした。
「そうですよね、一筋縄では行きませんよね」
「だとすれば、なんでその第三者はソロモン72柱に固執するんだ……」
現に、この72柱以外の悪魔は暴走の兆しを一切見せていないのである。
▽９-��.紙切れ side:貴女→←▽９-��.その正体 side:貴女
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 44人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
琥珀(プロフ) - Irm?いるみ?さん» 貴重なご意見ありがとうございます！参考にさせていただきますm(__)m (2019年8月25日 20時) (
レス) id: a397407caa (このIDを非表示/違反報告)
Irm?いるみ?(プロフ) - 今まで、MSSのメンバーだけで固定でやって来ているので、個人的にはこのままで最後まで見たい気がします。。。加わってくれるのもそれはそれでおもしろそうなので良いのですが。。。 (2019年8月25日 18時) (レス) id: 5832349e61 (このIDを非表示/違反報告)
きゃらめる - めっちゃ面白いです!!!!!更新頑張ってください!!!!!!!!! (2019年4月30日 2時) (レス) id: 6f50c84bd5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：琥珀 x他1人 | 作成日時：2018年3月9日 17時
