▼８-��.考察 side:貴女 ページ22
身体が空中に投げ出される。走っていた勢いはそのまま。
感触が無い。足場が無い。
「なんっ、で＿＿＿＿＿＿＿＿」
＿＿＿＿＿＿＿＿否。否だ。理由などどうでもいい。
咄嗟に翼を出して体を浮遊させる。地面に叩きつけられるのだけは阻止しなければ。
なんとか飛行体制を保つ。そのまま浮遊、上空の人影へ接近。
「きっくん……！」
能力的にも浮遊する術を持たないきっくんをなんとか抱え込んだ。
「うわああああ……って、コハク！！」
死んだかと思った、なんて縁起でもないことを言うきっくんを小突いて、あろまがいた建物の屋上に着地する。
きっくんを下ろしてあろまを見る。
……あろまは、悪魔の方向＿＿＿＿正確には、
「………………消えた？」
荒れ狂う海も、大きな蛇の巨体も、どんよりとしたひどく暗い雲も、そこにあったはずの巨大な本体も、すべて。
＿＿＿＿その場所から消失していた。
「っは？なんで＿＿＿＿」
きっくんが口を開いたと同時に、向こうから声が響いてくる。
「コハクーーー！！きっくんーーー！！あろまーーー！！」
切羽詰まったその声の方向を見れば、そこにはFBとえおえおがこちらへと向かってきていた。
二人は屋根の上を伝いながらこちらへやって来て、真正面に着地する。
「何があった？悪魔がこんな唐突に消えるかよ」
あろまが要件を急かす。傷が酷くなんとか立っている状態のあろまを、えおえおが支えながら座らせた。
「……いや、俺もよく分かんなくて。四層目破壊して、五層目に攻撃した瞬間呪陣が光って……そのまま気づいたら呪陣も悪魔も無くなってた」
五層目の破壊を目前にして悪魔は姿を晦ました。自分が、いや正確には呪陣が危険に晒されたと感じて逃げた、ということだろうか。
だが、そんな自意識が悪魔にあるとは考えにくい。
「呪陣をかけた誰か……第三者による仕業だったりして」
その考察は疑いたい限りだ。
その第三者の存在を特定する必要が出てくる。
FBが言うその言葉は的を得ている。悪魔本体に瞬時に逃走する力が仮にあったとして、呪陣を破壊されそうだ、という実感を果たして得るものなのだろうか。
「普通に考えて呪陣は何者かにかけられた可能性が高いよな。……かけた呪陣の様子が、かけた張本人に届くってのも納得はいく」
▼８-��.第三者 side:貴女→←▽７-��.対本体戦結末 side:貴女
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琥珀(プロフ) - Irm?いるみ?さん» 貴重なご意見ありがとうございます！参考にさせていただきますm(__)m (2019年8月25日 20時) (
レス) id: a397407caa (このIDを非表示/違反報告)
Irm?いるみ?(プロフ) - 今まで、MSSのメンバーだけで固定でやって来ているので、個人的にはこのままで最後まで見たい気がします。。。加わってくれるのもそれはそれでおもしろそうなので良いのですが。。。 (2019年8月25日 18時) (レス) id: 5832349e61 (このIDを非表示/違反報告)
きゃらめる - めっちゃ面白いです!!!!!更新頑張ってください!!!!!!!!! (2019年4月30日 2時) (レス) id: 6f50c84bd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琥珀 x他1人 | 作成日時：2018年3月9日 17時
