▽７-��.氷の side:貴女 ページ18
切っては守り、切っては守り。
どれくらいそれを繰り返しただろうか。
蛇の牙はほとんどが砕かれ、頭部から血を流している。私も体に切り傷をかなり多く負っていた。
氷の力を乗せた刀で今までやってきたが、私はそれを鞘にしまう。
もう力を使うだけ。弱るだけ弱らせた。
決着をつける時だ。
蛇と私は互いに睨み合いながら動向を観察し合う。蛇も蛇で私を仕留めきる気らしい。
鋭い眼光が空間を貫いた。
私は両手にめいいっぱいの冷気を溜め込む。
大きな口を開けて襲いくる蛇。
私はその映像を動かずに見つめ続ける。
私の体を蛇の口が包み込む直前、私は自ら蛇の口内へと侵入した。
牙を砕いた今、何にも阻まれず私の身体は口内の空間を動く。
私は虚空に身を踊らせたまま、喉の奥へと左手を翳した。
「＿＿＿＿
音を立てて、より強力な氷は蛇の体内ごと凍らせる。
蛇は当然動けない。
凍った蛇の上顎部。私はそこに目掛けて飛ぶ。
右手には冷気を集めて生成した特殊な剣。
それを振り翳して、飛んだ勢いのままに＿＿＿＿
剣を、その上顎に突き刺した。
「＿＿＿＿＿＿＿＿
剣は凍った蛇の上顎に触れた瞬間その効力と大きさを増す。
そうしてそのまま勢いよく、蛇の上顎を再び氷が貫いた。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿
上顎を貫いた穴から、私の身体は空中に投げ出された。
自分の下方から、バキバキ、という音が響く。
手に持っていた剣の柄も、冷気を失っていく。
凍った蛇はその形…………私を襲った形状のまま時を止めていた。動かない蛇を包み込んでいた氷のヒビが広がっていく。
＿＿＿＿……ﾊﾟﾘｨﾝ!
やがて、控えめな音を立ててその氷は砕け散る。
剣が砕けたのと、蛇を包む氷が砕けたのは同時だった。
いつの間にかここ周辺は雲から太陽の光が覗いていた。
きらきらと舞い散る氷の破片はさながら花弁のように。
太陽の光を反射させて虚空にひらめく。
蛇の身体は支えを失い、力なく横たわっていく。
私はすかさず蛇の体の下に回り、それを氷で支えた。ゆっくりと地面に下ろしてやる。
このまま地面に激突されて地面が壊れては困るためだ。
＿＿＿＿星のような氷のカケラはまだ光っていた。
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琥珀(プロフ) - Irm?いるみ?さん» 貴重なご意見ありがとうございます！参考にさせていただきますm(__)m (2019年8月25日 20時) (
レス) id: a397407caa (このIDを非表示/違反報告)
Irm?いるみ?(プロフ) - 今まで、MSSのメンバーだけで固定でやって来ているので、個人的にはこのままで最後まで見たい気がします。。。加わってくれるのもそれはそれでおもしろそうなので良いのですが。。。 (2019年8月25日 18時) (レス) id: 5832349e61 (このIDを非表示/違反報告)
きゃらめる - めっちゃ面白いです!!!!!更新頑張ってください!!!!!!!!! (2019年4月30日 2時) (レス) id: 6f50c84bd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琥珀 x他1人 | 作成日時：2018年3月9日 17時
