～知り合い以上友達未満～【殺戮の天使】 (ページ49)

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47話ページ49

ディアside

(ディアの本名を、ディアネス・キャンベルにしました。

殺すことに飽きた私は、仕事を放棄し、しばらくビルを留守にして自由に遊んでいた。

A「ディア、ビルの仕事には行かなくていいの？」

ある日、ソファーでのんびりコーヒーを飲んでいる私に、心配そうに彼女が聞いてきた。

ディア...彼女が呼び出したあだ名だ。ビルの住人も真似してそう呼んでいたが。

だが今更ビルに戻ったって、人間を殺して食らうつもりもないので、
私はその時、首を振った。

A「じゃぁ、殺人はもうしないの？」

デ「多分な。人肉には飽きたし。」

A「....そう。」

何かを考えながら、彼女は家を出た。

それから数十分後に、私は家である事を思い出した。

ビルには、私の私物が沢山あったのだ。

デ「ずっと置いとくのもアレだしな...今夜取りに行くか。」

そう言って、立ち上がろうとした瞬間......

A「大丈夫だよ。もう気にしなくて。」

ｺﾞｽｯ

デ「うっ！」

木刀で殴られ、私は意識を失った。

*

デ「ぁ....ここ....は....？」

目が覚めると、そこは見覚えのある場所だった。

.....私のフロアだ。

だが、植えている花も、雰囲気も違っていた。

そして、一番おかしなことは.....

A「おはよう、ディア。」

彼女が、このフロアにいたのだ。

私は、一度もビルのフロアには連れてきたことがなかった。

それなのに何故、彼女がここにいるのか。

A「グレイに言われたの。ここに来ないかって。

でも、私は戸惑った。誘われた場所は、ディアのフロアだったから。

でも、ディアに仕事をする気がないのなら、別に私が貰ってもいいよね？」

デ「.....そうか。そういうことか....」

要するに私には、もう天使になる資格はないということだ。

当然だろう。務めを果たさない天使は、必要ない。

デ「いいさ、殺しても。」

A「そう、ありがとう。」

そう言って彼女は、私が使っていた小型チェーンソーを手に持ち、
ニコリと微笑んだ。

ｷﾞｭｲｨｨｨﾝｯ

四肢が切り裂かれる痛みの中、これが走馬灯だろうか....

私は、このフロアで過ごしていた記憶を鮮明に思い出していた。