～知り合い以上友達未満～【殺戮の天使】 (ページ47)

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45話ページ47

『ん...』

あれ、私は......？

重い瞼を開けると、そこは病院らしき場所。

私は病室のベットで、寝ていたみたい。

『いっ.....』

何で起きたのかわからず起き上がろうとすると、頭に激痛が走った。

「大丈夫かい？」

『え....？』

目の前にいたのは、紺色の制服を着た2人の警察官。

警官1「自分の名前、わかる？」

温厚そうな金髪の一人の警官が尋ねる。

でも、名前なんて、うっすらとしか覚えてない。

『え....えっと...』

何だったっけ........確か、華野....

『華野、A.....』

警官1「良かった、それはわかるみたいだね。」

一人の警官は、安心したように私に微笑みかける。

もう一人は、無表情のまま、ずっと黙っていたが。

だけど、思い出せるのは名前くらいだった。

『あの.....』

警官1「ん？」

『私は何で、ここに....？』

「あぁ、君は誰かに襲われて、それをある女性が助けたんだ。」

『....？』

誰かに、襲われた....？

そんなこと、あったっけ....

警官1「それであの人が、君を助けてくれた人だよ。」

温厚そうな警官が指差したのは、黒髪の女性。

....でもその人は、どこかで会ったような気がした。

？「いや、元気そうで何より。」

黒髪の女性は、何もうつさないような病んだ灰色の目で、私を見る。

睨まれてるような気がして、私は少し怖かった。

でも、助けてくれたからには、お礼を言わなきゃ。

『あ...ありがとうございます。』

？「礼はいい。当然のことをしたまでだ。」

『は、はぁ...』

？「それより.......君は、これまでのことを覚えているのか？」

『これまでのこと....？』

？「ほら、どこで暮らしていたとか....な。」

『どこで暮らしてた.....？』

どこだっけ....？

........全然思い出せない......

？「.....」

警官2「....思い出せないのか？」

黒髪の女性の代わりに、さっきからずっと黙っていた、黒髪のもう一人の警官が聞く。

『ｺｸｯ』

私は、黙って頷いた。

警官1「それは困ったな....」

？「あぁ、事情聴取なら、私がしますよ。」

警官2「....助かります。では、すぐ署の方に....」

警官達が女性を連れて病室を出ようとした時、女性は急にこっちを振り返った。

？「あ、そうだ！」

突然女性は、明るい声で話す。

？「君、うちに暮らさないかい？」

警官1・2「は？」

『え.....？』