～知り合い以上友達未満～【殺戮の天使】 (ページ45)

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43話ページ45

ディアside

「え...？」

デ「まぁ、訳が分からないのも理解できるが......

お前には、ある素質がありそうなんでな。

どうせ、両親の居場所も定かではないんだろう？」

「そ、そうだけど....」

デ「両親を探しながらその持ち物を運ぶのは、リスクが大きい。

しかも殺害となると、少年院送致を通り過ぎ、有罪になる可能性がある。

自分の人生を早めに終えるのが嫌なら、私についてくるんだな。」

「.....う....ん」

デ「あと、その物騒な物は私に貸せ。公道を通れないだろ。」

「わかった。はい。」

.....以外に素直だった←

私は渡された包丁を小型チェーンソーを買った袋の中に。

拳銃は、ポケットにしまった。

「でも、公道って何？」

公道の意味も分からないのに、口答えせず渡したのか。

良い子だなオイ。

デ「人が良く通る、道路のことだ。」

「へぇー。」

デ「行くぞ、少女。」

「うん。」

.....これ、誘拐ってことにはならないよな？←

*

「わぁ、結構広いお家！」

連れて行ったのは、私の実家。

両親は他界しているから、とやかく言うものもいない。

デ「まずは風呂に入れ。話は後だ。」

「はーい！」

そう言って、どろどろの靴を脱いで、家に上がる。

風呂にも入れていなかったのだろう。嬉しそうだ。

元気なのはいいが......浴室の場所、わかっているのか？

「お風呂ってどこー？」

...子供だな。

デ「そっちだ。風呂に水を溜めるのは時間かかるから、シャワーを浴びてこい。」

「うん！わかった！」

本当に素直だな。さっきの狂気は一体なんだったんだ。

私は少々呆れながら、タオルと着替えの私の服をおいてやり、

リビングのソファに座って待った。

～数十分後～

デ「遅いな....」

「お姉さーん！服、ぶかぶか！」

そう言って、私の服を着てきた少女。

そんなの、見ればわかる。

だが、泥だらけの服をまた着させるのも可哀想だからな。

私にも一応、思いやりの心はある。

デ「それは我慢をしろ。」

「で、話って何？」

デ「あぁ。すぐ終わる。

君の過去のことを話してくれるだけでいい。」

グレイ神父の薬品を借りようかと思ったが、
この少女は素直そうなので、そのまま聞いた。

予想通り、少女は全て話した。

親に捨てられたことも、

劣悪な施設に入れられたことも、

......そこであった、ある男の子のことも。