～知り合い以上友達未満～【殺戮の天使】 (ページ38)

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36話ページ38

レイside

探さなきゃ...

でも、ライトの電池はもうあまりない....急がないと！

―――...ねぇ、レイチェル、どこにいるの...？

　

....速くしないと！

　

必死になって迷路を抜け出すと、ライトに大きな機械が映った。
一目散にその機械へ近づくと、“B4照明”と書かれた、大きなレバーを上げた。

いっきにフロアの明かりがつくと、私は、Aの隣にいた。

見下ろすと、一際大きなお墓の前に、エディが呆然と立っている。

　

エ「レイチェル、どうして？

せっかく君のお墓を作ったのに....」

ザ「―――そりゃぁ、お前....

フラれたんだよ。」

　

エ「しまった...！！」

ザ「レイは、テメェの墓なんか望んでねぇってよ。」

エ「...近づくな！裏切り者！墓荒らし！悪魔！

レイチェル！！

こんな悪魔みたいな奴なんかやめて、僕のお墓に入ろうよ！

ね、ね、ね？」

レ「....」

ﾌﾙｯ

無言のまま、首を横に振る。

――――私を殺すのは......ザックだから。

ザ「―――なぁ、そんなに墓がいいんなら、

お前を真っ先に、入れてやるよ！！」

そう言って、ザックが、エディに斬りかかろうとした瞬間だった。

――――ふわっ

....何かが、優しく飛び立った。

それが誰だとわかる頃には、“彼女”はザックの目の前に軽やかに着地していた。

レ「...！」

「やめて。エディを...殺さないで。」

優しく静かに、そう呟く女性。

それはまぎれもない......

――――――Aだった。

.....生きてたの？

そう思い駆け寄ろうとしたが、顔を見て少し躊躇する。

Aは――――先程とは明らかに違う雰囲気を漂わせていた。

今、エディを、殺さないでって....

エ「A！」

ザ「....あ？どういうことだよ。」

A「....彼に、私が死んだら、お墓を作ってもらうって、約束したから....」

ザ「はぁあ！？」

レ「.....どうして？エディは....」

殺人鬼なのに....

A「はぁ.....まだわかんないの？」

レ「....え」

私に心底呆れたように、溜め息をつきながら、Aは言う。
それはもはや、別人だった。

A「頭がいい貴女なら、すぐわかると思ったんだけど....

――――私は、貴方達とは、立場が違うのよ。」