～知り合い以上友達未満～【殺戮の天使】 (ページ37)

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35話ページ37

レイside

その時、ふっと力が抜けて、その場に座り込んでしまった。

レ「そんな....」

Aが死んだ。
そう思うだけで、何故か胸が痛くなった。

私達が、もうちょっと早くこっちに来ていたら...

〝レイ...行ってらっしゃい。気を付けてね。〟

......そんなこと言われるのは、初めてだった....

エ「ね？Aと一緒なら、寂しくないよ？」

そう言って、エディは素早く私に近寄り、手を握ろうとする。

ザ「...！何してんだよ！！」

その瞬間、ザックはエディめがけて鎌を振り下ろす。

...私は、どこかで、二人を頼り過ぎていたのかもしれない....

エ「あぁ、嫌だ！この乱暴者！人殺し！」

ザ「テメーだって、人殺しには変わんねぇだろうが！」

エ「一緒にしないでよ！

いくら身体能力が高くても、頭が空っぽの君は、いつも逃げられてばかりのくせに！！

役目も果たせず、ろくに殺してないから、苛々しっぱなしじゃない！」

ザ「あぁ？それこそ、お前に言われたかねぇよ。

だいたい、飢えてんのはテメェだろ？

ガキのくせして欲求不満か？笑えねぇなぁ、おい。」

―――――このままだと、Aはこの子に埋められる。

何故かはわからないが、それは少し嫌だった。

それなら、まず、あのエレベーターまで行くしかない...

エ「....馬鹿がうるさいよ。

....お前は無視でいいよ、いらないし。

僕が欲しいのは、レイチェルなんだ。」

エ「――レイチェル....美しい石のふたで、永遠に閉じ込めてあげるよ！」

ﾊﾞﾁﾊﾞﾁｯ

エディが高らかに言い放ったその瞬間、フロア内が一気に闇に包まれる。

ザ「あぁ、くっそ...！」

ﾌﾞﾝｯ

ﾌﾞﾝｯ

暗闇の中で、ザックの鎌の振る音が聞こえる。

ザ「.....見えねぇんだよ！」

エ「...チョロチョロしないで。邪魔だよ、お前。

僕は、レイチェルを殺してあげないといけないんだから！」

ｶﾞｧﾝｯ

エ「わぁ、危ない！ノーコンは危険だよぉ！ｸｽｸｽ」

ザ「....おい、レイ！お前、先に行け！」

レ「....！」

ザ「電源室つったよな！？どっかにあんだろ、つけてこい！」

レ「....わかった！」

エ「待ってよ、レイチェル。」