～知り合い以上友達未満～【殺戮の天使】 (ページ35)

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33話ページ35

レイside

ザ「ったく....あいつ、どこに行ったんだよ...」

レ「....もしかしたら....先に、行ってるのかもしれない。

さっき、扉の開く音が聞こえたから....多分、エレベーターへ続く通路が開いていると思う。」

ザ「あいつ、またそこで寝てんじゃねーだろうな....」

レ「....そうかも」

.....なんでだろう。

速く、Aに会いたい。

......胸騒ぎがする、気がする.....

......そういえばあの子、「待ってる」って言ってた.....

レ「.....“電源室”....

その割にはまだ、土のにおいがする....」

ザ「あぁ？まだ墓があんのか？

おい、開いてる墓があっても入んじゃねぇぞ。」

レ「....自殺はしないって言った。」

ザ「へぇへぇ、そうだったな。」

ザックがスタスタと先に行ってしまうので、走りながら
さっきのことについて考えた。

ふと、ザックが足を止める。

ザ「....なぁ。

お前、名前なんて言った？」

レ「....前の階でもう言った。」

ザ「うっせぇな、確認だよ確認！」

レ「...レイチェル・ガードナー。」

ザ「あぁ、合ってた。

.....俺は」

レ「！」

ザ「自分にとって得だと思って、お前を連れて行ってるけどよぉ....

結構面倒だよ、お前がいると。

なぁ？

―――レイ。」

エディ.....

エ「やぁ！来てくれたんだね、レイチェル！」

ザ「クソガキ、どけよ。」

エ「はぁ？何で僕が、お前の言うことを聞かなきゃいけないの？」

ザ「そりゃ俺は、お前より、長く生きてるからだよ。」

エ「あー、下らない。馬鹿と話していると本当に疲れるよ。」
ザ「あぁ！？」

エ「ねぇレイチェル、君は知ってるの？隣にいるそいつがどんな奴か！

美しさもこだわりもないし、過去だってろくでもない奴なんだよ！？」

レ「...それは、さっき書類で見た。」

エ「...なら！何で僕じゃなくて、そいつがいいの！？

僕だって、君を殺してあげられるのに！！」

レ「.....この人は、神様に誓ってくれた。

.....私を殺してくれるって。

―――それだけが、私の中の全てなの。」

エ「....ねぇ、その神様ってなぁに？

おかしいよ。僕はそんな話、神様から聞いてないよ。

そんな自由は〝ここ〟にはないよ。

僕たちが与えられているのは、それぞれの担当フロア内での行動と....

――――その間、人を殺していい権利だけなんだよ。」