～知り合い以上友達未満～【殺戮の天使】 (ページ25)

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23話ページ25

ザ「あぁ？そう言って、テメェだけ逃げるつもりじゃねぇだろうな」

ザックは不信感を示すように、脅すような声を漏らす。

でも、逃げてもきっとあの子がいる....まずそこ、出口じゃないし。

レ「私は、逃げない。

..........殺されてないから。」

レイはその声に怯むことなく、まっすぐにザックを見つめる。

その様子に、ザックは呆れたように言い放つ。

ザ「...お前、さっきからほんとに気持ち悪ぃな。」

そんなザックの感想に、レイは小さく首をかしげる。

自分が変な発言をしていることに、自覚がないのかな？

......でも、それはそれで面白い。

今までの生贄は、あんまり大したことなかったし。

こういう、個性のある人間を殺すのは、中々手ごたえありそうだ。

『でも、どうせ何もしないわけにはいかないよ。』

ザ「そうだな....行って来いよ。」

レ「うん。

あ、でも、こっちでも手がかりを探してほしい。」

『....手がかり？』

ザ「あ？俺が仕掛けなんか解けるわけないだろ。」

レ「うん」

『(^_^;)』

13歳の少女に信用されてないって.....悲しい。

ザ「あぁ....あと、死んだら「死んだ！」って返事しろよ。」

『( ゜Д゜)』

....ん？ちょっと待って。

レ「....死んだら返事できない」

全「「『......』」」

...しばしの沈黙。

ザ「...う、うるせぇ！！だったらせめて役に立ってから死ねよ！！」

ゲシッ

ザックは、恥ずかしまぎれにレイをける。

....包帯の下でほんの少し顔を赤らめながら。

『...レイ、大丈夫？』

レ「...うん。ありがとう。」

ザ「早くしろよ！俺は気が短ぇんだ」

.....私は、見誤っていた。

面白い、のレベルを超えていた。

もう、むしろ......

『......可愛い。』

ザ「あ？」

『....なんでもない。』

レ「....ねぇ。」

ザ「あ？まだなんかあんのか？」

レ「できれば....私のお墓は壊さないで。」

ザ「...知るかよ。」

『....わかった。注意はしておく。

.......気分によっては。』

そろそろ、自分のフロアで寝てようかなと思ったけど......

もうちょっと、二人を観察してみよう。