prince!! (ページ10)

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タピア「A?起きてください。」

「ぅうん…」

目を覚ますと、私は絵にもたれ掛かって寝ていた。

ふと手元を見ると、毛布が掛かってあった。

タピアが外に出れないにも関わらず、苦労して毛布を掛けてくれたのだろう。

それを考えるだけで、なんて優しいんだろうと感じた。

タピア「寝違えてないですか？寒かったでしょ、風邪引いてないですか？」

「大丈夫だよ!!それより、毛布ありがと!!」

タピア「よかった…」

ん？元気無さそう…

「タピア、大丈夫？元気が無さそうに見える。」

タピア「あ!!いや、なんでもないんです!!ただ体調がすぐれないだけで…」

無理やり咳き込むふりをする、ばればれなんだけども(笑)←

「あのね、タピア。なんでも一人で溜め込んでたらダメだと思うの。もっと頼って？会って間もないけど、タピアが苦しい想いをするのは見てられない…」

職場でずっと独りぼっち、実績を残した所で変わらなかった。

人と関わりたくなくて、ずっと避けて逃げてきた。

溜め込んで誰にも頼らなかったばかりに、問題を起こしてしまった。

そんな私にはなってほしくない。

私が言えた立場なのかはわからないけど、タピアに出会って何か私の心の中で変わったことがあったのかもしれない。

タピア「実は…、昨日の夜にこんな手紙を見つけて。」

タピア曰く、その手紙は母が書いたらしく。

そのないように感動して泣きすぎて元気がないんだとか…

もっとシリアスかと思ってたから～

心配したのに～(笑)

「でもよかった。」

タピア「え?」

「あ!なんでもない。」

タピア「独り言が多いんですね(笑)」

「え!?そんなに多い？」

タピア「結構言ってます(笑)」

「えぇ～、言ってよ!」

タピアのこの笑顔が無くなるなんて、この時の私は知りもしなかった。