第２章 初めてなら今から連れていこうか ページ7
いったぁ…
「え…すごい…」
目の前には大きな風景画が納められている額縁がたくさんあった。
なんか、私が落ちてきたのは…
痛っ!!なんでこんな所に椅子？
絵が沢山王様が座るような椅子を囲んで飾られてある。
すると、雷の音や吹雪の音が聞こえてくる。
耳をすますとそれは絵から聞こえてきた。
よく見ると…
え、絵が動いてる!?
?「うぅ、憂鬱だなぁ…」
どこかから声が聞こえてくる。
え？絵の中に人がいる?
ミントグリーンの派手な髪の男性？が、こちらに背を向けて体育座りをしている。
思いきって声をかけてみる。
「あ、あの。」
?「ひっ!?だ、誰ですか!?」
驚きながらこちらを向いたミントグリーンの男性は。
半泣きだったけど。←
端正な顔立ちで、正直何秒間か見惚れてた。
多分この人がジョナの言ってた王子様。
?「だ、誰なんですか？」
「あ、私はA。」
何しに来たとか聞かれたらどうしよう…
人にいきなりキスしてなんて、不謹慎にもほどがあるよね。
てゆうか、キスして目覚めれるなんてそんなことあるわけないし。
少し長い夢にうなされてるだけだよ…
今は王子様と楽しく愉快に過ごしてればいいや。
たかが夢。
?「ここに来る人なんて、一年に1人くらいなのに…、なんで貴方みたいな綺麗な人が？」
き、綺麗な!?
初めて言われたかも…
夢だから!!本気にしない!!
「ジョナって言う人に、ここに行けばいいって。自分探し?の旅？みたいなことしてるの私(笑)」
さらっと嘘をつく。
キス目的なんて、言えないし。私が普通にしたくない。
見ず知らずの人なんて、いくら男前でも無理。
?「ジョナ!?大丈夫？何もされなかったですか？」
「え？何で？」
?「アイツは、失礼だし。女によく手を出すので。」
「あはは、大丈夫でした。」
?「よかった…」
_ｺﾞﾛｺﾞﾛ
?「ひぃ!!」
雷がいきなりなると、ミントグリーンの男性は耳をふさいでしゃがみこんでいる。
「大丈夫？」
?「嫌いなんです、怖がりだし、寂しがり屋で…」
子犬のような目で、私を見上げる。
今にも泣きそう…
くっ、かわいい!!←
「絵から出たらいいのでは？」
私がそうゆうと、彼の顔が曇った。
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作者名：きりん。 | 作成日時：2017年3月3日 19時
