優しい人ほど裏がある…？【東雲彰人】 (ページ1)

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多重人格？ページ1

クラスが進級してしばらく経って、このクラスでの生活にもだいぶ慣れてきた。
去年仲良くなった子とはクラスが離れてしまったけれど、このクラスで気軽に話せる友達が出来たくらいだ。

そんな私は最近、ある人が少し気になっている。

彰人「___さん、大丈夫？オレも手伝うよ。」

東雲彰人くん。人脈があって誰にでも優しい、まさにイケメン。
東雲くんとは今年で初めて同じクラスになったけれど、私は東雲くんの顔の良さと優しさに惹かれていた。

とはいえ、そんなに仲も良くないし顔見知り程度なんだけど…
でも、いつか…東雲くんと仲良く話してみたいな。

今まではそう思っていた

そう、"今まで"は＿＿＿

ーーーーー
あれは確か…放課後、教室に忘れ物をしてしまったことに気づいて取りに帰った時だったかな…

杏「______で、彰人やっぱり気になってるんでしょ？！」

教室に入ろうとした時、中から声が聞こえた。この声は杏ちゃんだ。こんな時間までいるなんて珍しい…というか杏ちゃん今、彰人って…

彰人「はぁ、だからそういうのじゃねえって言ってんだろ」

『…………え？？？？？』

思いのほか大きな声が出てしまったが幸い杏ちゃんたちには気づかれていないみたいだ。よかった…
私は教室のドアから教室を覗き込んだ。
確かに東雲くんだ。でも私がいつも見ている東雲くんじゃない。
口調が明らかに違う。あれ？東雲くんってあんなピアスしてたんだ…

『……多重人格……？』

なんだか怖くなってきた。これ見つかったら殺されるのでは…
もう忘れ物とかどうでもいい。とにかくこの場から離れよう。
ーーーーー

杏「そろそろ認めなよ〜！！Aのこと、好きなんでしょ？！」
彰人「だから違えっての」

杏「そうやって誤魔化して〜！そんなんだからいつまで経っても話すことすらできないんでしょ？！好きなら積極的に話しかけないと！！」

彰人「……」

ーーーーー

…まぁ、そんなことがあってか私は最近東雲くんを若干苦手になりかけている。この前までは気になってるとか言ってたのに…自分でも信じられない

彰人「ねえ、Aさん、ちょっと話したいことが_」
『…っ？！ごっ、ごめんなさい急用が！！！』

急に話しかけられたからびっくりして断ってしまった…
…それにしても話したいことってなんだろう…？

彰人「…はぁ、また話せなかった…

…どうしたら振り向いてくれるんだよ、A。」