私、失敗しないので

Dr. 128 ページ30

貴『城之内先生、そこの人もう一本点滴追加よろしく、あと右隣の人包帯外れかけてる巻き直して』


城「了解」



二次災害を防ぐため怪我人を手っ取り早く治療していった、

2人での治療はさすがに無理があり助っ人として鬼殺隊所属の治療部隊が来た

(そんなんあったんだ･･･)




治療していく中では既に手遅れで亡くなってしまった方も多く居た
一人一人に『ごめんなさい、次はきっと長生きで幸せになってくれますように』と手を合わせた。



約2時間後･･･


貴『･･･だはァ、これで全員治療終わり？』


城「そうみたいですね。

″大門先生、お疲れ様です″」



貴『･･･お疲れ〜』



炭治郎の所へ向かおうとした時、後ろから手を引っ張られた

振り返ると一番最初に腕をくっつけた男性だった



「ありがとうございましたっ！！！
腕も感覚が少し戻ってきまして、貴方様は命の恩人ですっ」


包帯でぐるぐる巻きにされた手を少し動かしながら笑顔でそう伝えに来た



貴『大袈裟な笑

まだ油断出来ないから2週間はあまり重たいもの持ったり衝撃を加えたらダメだよ』



「はいｯ！本当にありがとうございましたｯ」



そう言うとまたどこかへ走って行ってしまった

元気だな〜



「ｷﾞｬｧｧｧｧｧｧ！！！！」


貴『！？』




叫び声！？鬼いんの！？

嫌でもほとんど日が出てるし･･･


急いで駆けつけると1人の女の人が倒れていた
そのまわりには治療部隊と思われる白衣を着た男共

そいつらを無視して女の人に声を掛けた




貴『分かりますかー！』


声をかけると小さく頷いてくれた
意識は一応確認できた



そこでその女の人が胸を抑えて苦しんでいることに気がついた･･･




貴『胸が痛い？どこの辺？･･･心臓？』



また小さく頷く



見てみると少し青アザのようになっていて何かにぶつかったようになっていた
そして呼吸困難にもなってる


貴『胸に強い衝撃を与えなかった？』


また小さく頷く

多分心タンポナーデ･･･胸を打った衝撃で心臓に血が溜まってる

意識もほとんどなくしかけていて危ない状況だ

そんな時ずっと黙って突っ立っていた治療部隊の1人が私に向かってこう言った



「その女はついさっきまで平気だったんだｯ！胸が痛いと言っていたが特に症状はなかったから大丈夫だとｯ」


医者のくせになんて言い訳がましいやつなんだ



貴『城之内先生、血圧を測って』



「頼む、その女を！」



貴『お前ら使えないやつに、言われなくたって分かってるわこのタコ！邪魔だからどっか行って』

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