私、失敗しないので

Dr. 58 ページ9

貴『アキラさん･･･この山？？？』




鷹「あぁ･･･言いたいことは分かるんだ･･･だが行かなければ」



貴『分かってんだけどさ〜･･･気味悪ぅ』





目の前にどどんと存在する山はなにか吸い込まれるような気持ち悪い山だった


"那田蜘蛛山"･･･蜘蛛居そう･･･んで嫌な予感する



貴『木さん･･･どこに炭治郎がいるか分かる？』


この山はとても広そうだし、全て見に行ってたら時間が足りない
それにこの山･･･鬼いる


久しぶりに木に聞いてみることにした



【A！！この先東側にいるよ！危ない状況だから早く行ってあげた方がいい！】



炭治郎ｯ！！！！


貴『ありがとう、行こう』




さっきより速度を上げて無意識に炭治郎のいる場所へ走った






大抵の予感は当たるものだ、そしてそれはほとんどが嫌なことばかりが当たる







貴『何･･･これ･･･』




この山にはめちゃくちゃ身長の高い人間が居るのだろうか･･･

見上げるとまるで蜘蛛の糸で作られたくす玉のような物が
何個もぶら下がっている･･･



ｺﾞﾛｯ



貴『っ！？動いたぁ！』



「た、すけて･･･」




とても小さい声だったが確かに耳に届いた･･･



貴『人･･････待っててすぐ助けるｯ！！木さんお願いその吊るしてるの全部落として！！、』



【分かった！！】



ﾎﾞﾄﾎﾞﾄﾎﾞﾄｯ


刀で斬ろうとしてみるも全く斬れない･･･何だこの糸柔らかいくせに固っ！！



貴『くそ腹立つなんで斬れねんだよくそがぁぁぁぁ！！！･･･ふんどりゃァァァァァ！！！』



ﾋﾞﾁﾋﾞﾁﾋﾞﾁ





貴『･･････刀で斬れないのに･･･手で斬れちゃった』



とんでもない握力がある事を知ったAは少し複雑な気持ちになったが、そんなこと考えている暇はない･･･全部斬らないと中にいる人がｯ！！





貴『何･･･これ、ほとんど全員溶けてるｯ』




私の斬った糸は人を溶かすことが出来るのか･･･


さっきの声を出した人はきっとあの人･･･もう既に手足が無い･･･手は片方まだ残ってるけど




貴『大丈夫ですか、って大丈夫じゃないね、取り敢えず毒消しと麻酔打つから』



「ｱｯう、 ･･･ころ、してく、れ･･･もう、手足が･･･ない、いきて、いけない」





絶望的な顔をして涙を流しながらやめてくれと、殺してくれと懇願してくる

まぁ･･･



貴『致しません･･･絶対死なせない。ちゃんと歩けるようにもする、腕は片方ある。


心配しないで、私失敗しないので』




絶対生きらせる

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