Episode 22 ページ22
え？確かに今鍵かかった音したよね？
そう思うと同時にジェヒョン君がドアの所に走っていく音が聞こえドアノブを回す。
JH｢...最悪。｣
そう言うと大きなため息をついてこちらに近づいてくる。
やばい、どうしよう。バレる。
ガチャ
JH｢...え？｣
わかりやすく目を見開いて驚くジェヒョン君。
A｢あっえっと違うの！！盗み聞きしようとして来た訳じゃなくて忘れ物取りに来てたらジェヒョン君達が来て出れるに出れない感じになったからそれで...｣
ここに来てる理由を聞かれている訳でもないのに焦っているのかペラペラと話す。
A｢...でも盗み聞きしちゃったことに変わりはないよね、ごめん。｣
そう言って謝る。
JH｢...別に疑ってないから。それにハナがここに来てってカトクで言ったきたからあんたが知ってる訳ないだろうし。｣
A｢そ、そうなんだ。｣
そう話してお互い沈黙になる。
沈黙を破ったのはジェヒョン君だった。
JH｢..ねえ｣
A｢なに？｣
JH｢ハナになんか言われた？聞いてたならわかるでしょ。｣
そう言ってジェヒョン君はまたあの絵の具の時と同じ目で私を見つめる。
A｢...何も言われてないよ｣
JH｢また嘘ついてる｣
A｢ついてない｣
JH｢ついてる｣
デジャヴだ。
A｢...言ったらジェヒョン君まで酷い目にあっちゃう。｣
こんな事言ったらもう言ってるようなもんだ。そう思っても口から出たものは取り消せない。
JH｢...なにそれ。｣
A｢...だからジェヒョン君はもう私に近づいちゃダメなんだよ。｣
また涙が出てくる。
必死にその涙を見せないように制服のシャツで拭う
するといきなり視界が暗くなった。
JH｢...俺あんたに守られるほど弱くないんだけど。｣
そこで私はやっと気づいた。
私は今ジェヒョン君の腕の中にいる。
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作者名：miyabi | 作成日時：2019年6月30日 0時
