Episode 16 ページ16
ガシャン！！！！
その音と共に一斉に沢山の目がこっちを向く。
(友達)｢は？まじで？ねえ聞かれてたよどうする？｣
明らかに焦っている。
ハナちゃんは最初は驚いていたけどスっと真顔になってこっちに近づいてきた。
ハナ｢...私ね、欲しいものはなんとしてでも手に入れたいの。｣
ハナ｢だからAちゃん。ジェヒョンのことは諦めて？｣
と言ってニコッと可愛らしく笑うハナちゃん。
思わず鳥肌が立つ、
A｢..嫌だ。｣
そういうとさらに近づいてきて私の耳元で囁く
ハナ｢私の友達ね、みーんな私の事大好きなんだ。だから何でもしてくれるの。｣
ハナ｢...Aちゃんがされちゃったようなこと、ジェヒョンがされたら可哀想だよね？｣
そう言ってまた私に向かって微笑む。
どんな噂流そっかな〜！それか知り合いの男の子に頼んでちょっとだけ遊んでもらおっかな〜！と呟くハナちゃん。
A｢...わかった。だからやめて。｣
身をもって体感したからわかる。あんなことをされたら誰だって辛い。
私の気持ちを閉じ込めるだけだ、それだけでジェヒョン君は何もされなくて済む。
ハナ｢ほんと！？ありがとう〜！じゃあね！｣
そう言って友達達を引き連れて帰ろうとする。
ハナ｢あ、まさかと思うけど友達だなんて思ってないからね。｣
ハナ｢怪しまれないように仲良くしてただけ。｣
そう言い残して去っていった。
A｢..大丈夫、私は大丈夫。｣
自分にそう言い聞かせて落としたバケツを拾い水を入れに行く。
A｢どうせ最近喋ってなかったし、このコンクールが終わったらもういなくなるんだし大丈夫。｣
そう言い聞かせて納得しようとしているのに、
心は素直なもので涙が止まらない。
A｢告白も出来なくなっちゃったなあ。｣
そんな呟きは誰にも聞こえない。
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作者名：miyabi | 作成日時：2019年6月30日 0時
