君の心の中は 2【狗巻棘】【呪術廻戦】 (ページ12)

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バクバクと鳴る心臓を左手で押えて固まっていると、棘くんがうっすらと目を開けた。

棘｢…おか、かぁ。｣

ニコッと力なく笑う棘くんの声は、掠れていて、私は知らない間に涙が出ていた。

棘｢？！、た、高菜？！｣

今起きたばかりだと言うのにばっと体を起こして私の手を握ってくれた。

『っ、ご、めん。。。私…棘くんにこんな怪我させて…。私、棘くんにどんな顔すればいいか…っ。』

ボロボロと子供のように泣く私の手を棘くんは優しく撫でて

棘〈俺がもっと強かったらなぁ…。そしたらAにも笑顔でありがとうって言って貰えたんだろうなぁ。〉

あーあ。とでも言いそうな顔で目をつむる棘くんに私はすかさず

『と、棘くんはすごい強いよ！！助けてくれたもんっ。。。私のせいだもん…』

棘〈俺は、Aの笑顔が見たかっただけだよ。〉

にこっと悲しげに笑う棘くんに申し訳なさと悔しさが溢れてまた涙が流れる。

『それでも…、怪我、させたのはっ…私だもん…』

ボロボロと泣く私の肩に手を添えてそっと抱きしめてくれた。

〈…俺が！いいって言ってるんだから！いいの！！〉