ねぇ、こっち向いて？ (ページ1)

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プロローグページ1

思えば付き合う前からそうだった
2人で出掛けてても彼の目線は気が付けば他の女の子に向けられていた。

A｢はぁ...飽きないね鬱は｣

鬱｢なんや？嫉妬か？｣

最初のうちは、ただの呆れだったのに
何度も会ううちに...話す内に鬱に惚れていってしまった

今でも正直思うよ、[なんで鬱だったんだろう]って
鬱じゃ無ければ多分、こんなに辛い思いはしないだろう

鬱｢あ...あの子可愛ええなぁ...｣

A｢仮にも彼女の前でよくそんな大胆に...｣

でも、私は嫌いになれなかった
もう何度目だろう...あと何回言えばいいのかな？

A｢ねぇ、こっち向いて？｣

最初は辛かったこの痛みもこの頃は慣れてきた。
鬱=浮気する、そんな方程式が組み立てられたのだろう

その結果

[気にしてても傷つくだけ]

そういう結論に至った。

A｢なんで...付き合えてるんだろ...｣

噂に聞けば、鬱は沢山の人と付き合ってるらしい。
私は、しがないその中の1人なのだろう
特別なんて思ってはいけない

傷つくから
それくらいに...大好きだから

A｢...大好きだよ｣

いつ、切れても可笑しくない関係に
私は必死にしがみつく事しか出来なかった。