告白・2 ページ23
「俺、Aちゃんのこと好きやで」
ふと、侑くんが言った。
本当に、明日の予定な話題をしたときみたいな話しかたで、一瞬呆気に取られる。
「、、、、、、、、、、、、へ」
す、好き、好き?
好きって、、、、、、好きってことだよね?
待って待って、混乱しててよく理解できない。
「そ、そういう意味、、、?」
やっとのこで声を出すと、侑くんは真剣な顔で頷いた。
「そういう意味」
「わ、私のこと、、、?え、これドッキリじゃないよね?」
意味を理解した瞬間、私の心臓がバクバクと音を立て始める。
侑くん、ひいては周りの皆さんすらにも聞こえるのではないか、というほど、大きな音。
「、、、、、、Aちゃんは?」
俺のこと好き?と、侑くんがちょっぴり頬を赤くして照れ臭そうに言った。
「、、、、、、、、、、、、好きだよ、私も好き」
恥ずかしすぎて、侑くんから目を逸らす。
目頭が熱くなって、涙が出そうになった。
「ほんまに?Aちゃん、俺のこと好き?」
「恥ずかしいから何度も言わせないで、、、。その、好きだから。ちゃんと好きだから」
「ちゃんと俺の目ぇ見て言ってや」
む、無理無理っ、今涙頑張ってこらえてるんだから!
ぶんぶんと首を振ると、侑くんは不服そうだった。
「でも、俺のこと好きなんやろ?」
「う、うん、、、」
「嬉しい。ほんまに嬉しい!」
「わっ、わ」
ぎゅーっと正面から抱きしめられる。
侑くんの香りがして、落ち着かない気持ちになる。
「せやから、ここから先は正真正銘のデートな?」
手を出されて、それに私の手を重ねる。
ぎゅっと繋いだ手は、あったかくて、乾いていて、私の心を落ち着けるには十分だった。
でも、この繋いだ手から侑くんの緊張が伝わってくるようで、微笑が漏れたのはナイショの話。
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瑞璃(プロフ) - ランキング載りおめでとうございます!!!2人の絡みが面白くて,読みながら笑ってしまったり…。幸せな気分になれました!これからも頑張って下さい! (2021年10月16日 15時) (レス) id: c5df66a723 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2021年9月26日 11時