ぞっこん【宮侑】 (ページ2)

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再会は突然にページ2

宮城出身の私が東京の大学に入学して、はやくも一週間。
綺麗な内装に、緑がたくさんの外装。
この大学に決めてよかった、とウキウキ気分で歩いていると、後ろから視線を感じた。

「､､､､､､？」

私のことを、見て、るのかな､､､？
よくわからないけど、誰かをじっと見てるのだけはわかる。
でも、私のこととは限らないよね、と思って無視してみる。

でも、気になる〜！

ちら、と横目で見てみると、思いの外その人の背が高く、顔だと思って見上げたところはちょうど首の位置だった。
やきもきしてると、向こうからこちらに近づいてきた。
や、やっぱり、私だった､､､？

「なあ、自分、烏野のマネージャー？」
「えっ？」

宮侑！？
私の前に現れたのは、去年の春高で惜敗した稲荷崎高校のセッター、宮侑だった。

「あ、やっぱり」

勝手に納得させられて、少し困惑する。

「宮侑､､､だよね」
「そそ。イケメンの宮侑やで」

ふふん、彼はと誇らしげに言った。

「宮治､､､さんは？」
「あいつは先昼メシ行った」

昼メシ､､､。時計を確認すると、13時過ぎだった。
私も昼ごはん食べにいこうかな､､､。
このくらいなら近場でいいか。

「名前は？」
「柳A」
「Aちゃんやな、よろしく！」
「うん、よろしく！侑くん」

Aちゃん、と言われたので侑くん、と返すと、侑くんは満足そうに笑った。

「私もお昼ご飯食べに行くから、またね」
「なら俺らと一緒に食べればええやん」

踵を返そうとすると、侑くんは私の手をくいっと引いた。

「いいの？」
「おん。サムにも言っとく」

サム､､､あ、治の方か。

「わかった、じゃあ、行こう！」

私と侑くんは大学の近場のカフェに二人で向かった。