後日。《玄弥と相談》 ページ25
『ふう、玄弥くん援護ありがとう。助かったよ』
「……おう」
玄弥くんとの合同任務。
彼が背後の数匹を撃ってくれたお陰で、私たちは無傷だ。
問題としては、思ってたより距離が開いていることかな。物理的に。
『お、おーい玄弥くん？刀鍛冶さんの里の時に慣れてくれたんじゃなかったっけ？』
「Aさんは話しやすいけど…」
『けど？』
「………何でもねえ」
そう何かを言いかけたきり黙ってしまった。思春期の子にちょっかい出しすぎだろうか。
あとで実弥さんに怒られるかな。
あの人��弟はいない��とかいう癖に、心配してるお兄ちゃんだから。
そこも好きだけど。
「Aさんにやけてるぞ」
『ばれた？』
「………兄貴のことか？」
バレちゃった。ん？ちょっと待って。
もしかして、実弥さんとけ、結婚したらさ。玄弥くんのお姉ちゃんになるのかな。
いや、落ち着け私。
でも、鬼舞辻を倒して鬼がいない平和な世界になったらさ…次はお嫁さんになりたいなぁ。とか。
ちょっと考えちゃうのも女子だからしょうがないよね。
そんなこと考えてたら、玄弥くんが真っ赤になっていた。
『どうしたの？玄弥くん』
「……Aさん、が、俺の姉貴に……」
『えっ、き、聞こえてたんなら誰にも言わないで！！』
なんか前にもあったな、思ってたこと勝手に口に出るやつ。
…恥ずかしいから忘れよう。
「……Aさん、は…兄貴の何処が好きなんだ？」
玄弥くんらしくないその問いに驚いてちらりと顔を窺うと、思ったよりも真剣な目をしていた。
恥ずかしいけど、真剣に聞いてくれてるなら真剣に答えなきゃ失礼だ。
『……怖そうだな、って最初は思ってたんだけどね。
本当はすごく優しくて、心配してくれて、人のために怒ってくれるんだよね。
あとは、玄弥くんのこと大切に思ってるところとかかな？』
「……兄貴が？」
『そうだよ。大丈夫。きっと仲良くやれるから』
私に実弥さんの好きなところを聞いてくれたはずなのに、玄弥くんのお悩み相談みたいになってしまった。実弥さんの考えは理解してるけど、でも、仲良くやって欲しいしさ。
「…Aさんはすげえよな」
『えー？どうしたの、急に』
私たちは、任務帰りにそうやって話しながらお団子を食べた。
玄弥くんも隣に座ってくれた。ちょっと距離が縮まった気がする。
その一連の会話を、実弥さんの鴉がちょうど通りかかって聞いちゃったということは、私も玄弥くんも知らなかったんだけどね。
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ナイトウルフ(プロフ) - 最後、、、！一気に読んじゃいました(笑)さねみんイケメン…この話が現実になればいいのにｯｯｯ 素敵な作品をありがとうございます！！ (2022年2月13日 1時) (
レス) @page28 id: 1bd66c2c15 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 夢中になって読みました！ 他の柱の物理も読みたいですーーー！ (2020年12月3日 0時) (レス) id: 1c30a1e22f (このIDを非表示/違反報告)
闇ちょこ(プロフ) - 番外編のおばみつちゅき(( (2020年7月31日 14時) (レス) id: e0b0a3b941 (このIDを非表示/違反報告)
銀時 - 凄い面白かった！天元が爆笑してるの想像したらめっちゃ笑えてきた！ (2020年4月24日 3時) (レス) id: 6c694a1b22 (このIDを非表示/違反報告)
瀬田 - 幸せです (2020年3月24日 22時) (レス) id: 2c549b1da3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空風まりも | 作成日時：2019年12月14日 20時
