不死川さんといっしょ(物理)【不死川実弥】

事の発端。 ページ1

「……ンで俺がお前と合同任務なんだよォ…」


『いやそう言われましても…』


そう、不死川さんとの合同任務の知らせは突然だった。
日が沈んだ今、二人で仲良く(もないが)鴉の案内について歩く。



「風の呼吸 弐の型 爪々・科戸風」

『星の呼吸 参の型 天光銀河』



討伐対象であった鬼は、いとも容易く私たち二人の一撃で頸を落とした。
その呆気なさには、私たちも呆然とした。
本当にあっさり。豆腐を切るぐらいの感じで。


「これ…柱二人でやる任務じゃねェだろ…弱すぎる」


『本当ですね。余りにも簡単すぎて…』


足元で崩れていく子供の姿をした鬼が、急にこちらを見て騒ぎ出した。
負け惜しみのように、じたばたしながら。


「頸斬られたあ！！でもお前らには血鬼術かけたからな！！精々苦しめばーかばーか！！」


そう騒ぐだけ騒いで、崩れていった。
…ん？今、この鬼、重要なこと言ったんじゃ。


そして、手に違和感。


『ちょ、不死川さん…なんで手、繋いでるんですか…？』
「おい、てめェ何手ェ繋いでんだ気色悪い」


『え？』「は？」


二人して、お互いを信じられないという顔をして見た。
そして、お互い同時に手を離そうと引っ張ってみる。
でも。


「『手が、離れない…！？』」


ま、まさか…


『まさかこの鬼の…』「血鬼術…ってことかァ？」

物理。零→

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