【EXO】白龍ーーーsehun 2 (ページ26)

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KAI side

「あけましておめでとう。今年も１年よろしく頼む」

おやっさんが一番の上座で杯を持って指揮をとった

「「「おめでとうございやす！！！」」」

ドスのきいた声たちが響き渡る

セフンの実家、いわゆる清龍会の本部のいちばん大きな部屋で宴会が開かれている

セフンの父親が座る上座に近い方から、序列の高い順に座ってゆく

もちろんセフンはおやっさんに一番近いところで黒スーツを着ている

分家跡取りの俺はコネを使ってなんとかセフンの隣にしてもらった

極道の宴会なんてほとんど黒髪か白髪の中年の男が集まるわけだから、高身長で銀髪のこいつはすごく目立ってる

分家筋の組長や若頭、組員がそれぞれおやっさんと杯を酌み交わしていく中、

「おやっさん、白龍の若大将の将来はどうなさるおつもりで？」

もう隠居してもいいくらい年寄りの相談役がおやっさんに聞いていた

この人、根っから昔かたぎの極道でみんなの憧れではあるが考え方が古くて少し苦手だ

「それについちゃ息子に聞いてくれ」

お、セフンに話がまわった

「俺は、大学を3月に卒業しますがその後は今までできなかっただけこっちの金融に専念するつもりです」

「お前さんの仕事ぶりとヤクザらしさは充分すぎるほどだと思ってるよ」

「恐縮です」

「そうじゃねえのよ若大将。女の方はどうなんで？」

思わず杯の酒を吹きそうになった

さすが昔かたぎの極道

こそこそせずダイレクトに聞く

セフンは相変わらず真顔だけど

「それは…」

セフンも言葉に詰まってる

皆が聞いてる話だから"そこそこ適当に"なんて言えないし、こいつは彼女を手放したばかり

なんせこいつは次期会長だから、その妻になる人の話は結構重要事項だ

適当に流せる話じゃない

「若頭は林星組の娘さんと交際されてるんではなかったんですかい？」

組員が口を挟んできた

相談役のじいさんの顔がみるみる明るくなってゆく

「そうだったのかい！若大将、よくや…」

「彼女とは別れました」

「は、別れたぁ？」

今度はおやっさんが口を挟んできた

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