2.1枚目 ページ6
彼女に連れられて来た家。「魔法の森」と呼ばれる危険な森の中で木に囲まれてポツン、と立っているこの小屋は後に私の家になる場所だ。
一晩止めてくださるだけでも奇跡のようだったのに、行く宛てがないと伝えると私を育ててくださる、とおっしゃって下さった。そうして私は魅魔様の仮住まいの小屋の一室で暮らすことになった。
魅魔様に出会った次の朝のことだった。私が目覚めてテーブルのある部屋に向かうと朝食を用意していた魅魔様がいた。
「おはよう、魔理沙。」
「おはようございます、魅魔様。」
「はい、朝食。和食の方が好きだったらごめんね。」
朝食は洋食だった。確かに私は洋食はあまり好きではない。それでも魅魔様が用意してくださったその朝食は、私が今まで食べて来たどんな豪華な料理よりも美味しそうに見えた。
お皿に乗っていた四角形のそれは、実家にいた時に食べた「パン」よりは質素な物のように見えたが、上に赤色の物が塗ってあって、あの時食べたものよりは美味しそうだった。
「いえ……。有難う御座います、魅魔様。」
「これ位どうって事ないよ。ささ、お食べ。」
そう促され、椅子に座って「いただきます」と言いパンに口をつける。前と同じく水分を奪い取るだけで無味である、と思った。しかし口に入れた瞬間、苺の甘く、優しい味が口の中に広がった。
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すず・(プロフ) - 東方狂の霧雨霊夢さん» ありがとうございます〜 (12月16日 17時) (レス) id: 227256c052 (このIDを非表示/違反報告)
東方狂の霧雨霊夢(プロフ) - 分かりました!適当に検索してたら出た作品ですが←失礼だな すごく面白いです。これからも楽しみにしてます! (12月16日 16時) (レス) id: c42377ac9e (このIDを非表示/違反報告)
すず・(プロフ) - Kirisamereimuさん» ありがとうございます。3話まで書き溜めはしたんですけど全部消えちゃって…← 筆が乗り次第描きます〜 (12月16日 13時) (レス) id: 227256c052 (このIDを非表示/違反報告)
Kirisamereimu(プロフ) - 次の話はまだですか⁉楽しみすぎる (12月16日 8時) (レス) id: c42377ac9e (このIDを非表示/違反報告)
Kirisamereimu(プロフ) - 魔理沙…強く生きて (12月15日 22時) (レス) @page3 id: c42377ac9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鈴音 | 作成日時:2022年8月8日 11時