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「…ん、冷やすやつ。」

「ありがとう、ございます…。」



戻ってきた瀬見さんからは氷水。

それを受け取って目に当てていれば、自然と会話は前のように戻ってきた。




「なぁ、二日酔いとかしてねえか?」

「あ、そういえばしてないですけど。部屋まで運んでくれたの瀬見さんですか?」


「俺だけど、潰れるの早いな。」

「まだ、子供なので。」



今日もいくか?と多分冗談混じりにいったそれに私はガチで返す。

仮に本当に二日酔いなってしまえばたまったもんじゃない。



「…まぁ、白布にも顔見せといてやれよ。一応は心配してたからな。」

「白布さんって人の事心配するんですね。」


「…それは言うな。とりあえず顔だけ見しとけよ。」

「…わかりました。」



案外失礼なことを言った私だったが、本心。

少し無愛想にされていたからか、勝手にそういう印象をつけてしまった。



「…ま、俺はもっかい一眠りするから部屋戻って冷やしてろよ。

酔いは冷めたが、なんか眠れてねぇしな。」




がさごそ、と布団などを出したりしている瀬見さんはすぐにおやすみ、と言って寝てしまった。

見えていない私からすればあっという間だった。




「…おやすみなさい。」




氷を外し、部屋から出た。

未だ目元にひんやりとした感覚は残っていて、じわじわと温かみが戻っていくのが感じられた。












「…ん。」

「…やぁ、」


「げっ。」

「そんな露骨に嫌な顔されると俺でも傷つくヨ?」




声にも出して、心の底から嫌オーラを出す。

なんで、泣いた後に目を冷やす過程まで見られなくちゃいけないんだと毒を吐きたい。


よりによって天童さんだ。


「…まぁまぁ、俺も悪いやつじゃないからね?」

「女の子泣かす時点でアウトですよ。」


勝手に泣いたのは私の方だし、天童さんはド正論だ。



「…言い忘れてたんだけどサ〜、Aチャンあの石覚えてるよね?」

「…?石って、イシ?」



ぴんとこない私に、呆れる天童さん。

私以上に嫌な顔をしているのは自然なのか意図的なのかは知らない。



「賢二郎の持ってきてたヤツね。すごいキレイだったでしょ?」

「…そういえば、そんなこともありましたね。それが何か?」





手でハートをつくって、おちゃめなポーズを決める天童さんにビビったがその意味はすぐにわかった。




「…婚約者さんにお土産持っていくために今度どう?」








その言葉に脳裏にあの二人の顔が浮かぶ。





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油揚げ(プロフ) - めちゃくちゃ楽しかったです!素敵な作品をありがとうございました!!! (2021年12月19日 22時) (レス) @page33 id: b66c454432 (このIDを非表示/違反報告)
ちーたん - なるほど!消す直前を見れていなかったので知らなくて申し訳ないです。次の作品も楽しみにしています! (2018年1月13日 11時) (レス) id: ce5d38f4dd (このIDを非表示/違反報告)
わちゃちゃ(プロフ) - ちーたんさん» あちらにも書きましたが、内容が不謹慎では?と友人からの指摘を受けたこと、受験が終わるまで中途半端にはしたくないこと、この二つから消すことにしました。読んでくださってたのに申し訳ありません…。次はいつになるかわかりませんが、読んでくださると幸いです。 (2018年1月11日 7時) (レス) id: 2b82fe3330 (このIDを非表示/違反報告)
ちーたん - すごく面白かったです!質問なのですが、なぜ新作(?)を消してしまわれたのでしょうか?あっちも最高だったので…。でも、次のやつも楽しみにしています!頑張ってください! (2018年1月9日 0時) (レス) id: ce5d38f4dd (このIDを非表示/違反報告)
わちゃちゃ(プロフ) - 瑛さん» コメントありがとうございます!終わってしまいましたね…。意味深な終わらせ方をしたのは自分の表現力の無さが生み出した賜物ですね(笑)ありがとうございます!案は浮かんでいるので早めにだそうと思っています。読んでいただきありがとうございました!! (2017年12月12日 17時) (レス) id: 2b82fe3330 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わちゃちゃ | 作成日時:2017年11月15日 22時

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