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「…ご注文はどうなさいますかね？」
「…うどんで。」
依然として、この二人の会話は終わらない。
今持ってきたはずのお冷をすべて飲みきった黒尾さんは、コップを強めに置きまたもや笑顔で言い放った。
「お冷追加で、あとはやめに持ってきてほしいねぇ。」
「水は貴重なんでねぇ。お客様、唾でも飲んで待っててください。」
「…あの黒尾さん、お冷あげますよ…。」
「あ、悪いな。A食べたいものないか？」
私の前に割る前の割り箸が置かれ、黒尾さんは胡散臭い笑みをやめ聞いてきた。
何があるかわからないので、とりあえず黒尾さんと同じうどんにした。
「…すみません、私もうどんでお願いします。」
「はいよ、うどんふたつー。」
奥へ叫び、男性はごゆっくり、とまたあの笑みで言い残して他へと歩いていった。
なんだ、この二人は食えない方々なんだろうか。
「黒尾さん、なんでそんなに胡散臭い笑み浮かべてるんですか…。」
「…そんなことないよ。ボクはいつもこんな顔ですよ。」
にっこり、私にとっては何とも言えないこの笑み。なんだろう、なんか見ていて気持ちの良いものではない。
そんなことを考えつつ、店内を見渡していれば見覚えのある影を見つけ私は席を立つ。
「…ん？どうした？」
「…菅原、さん。」
「…！A…なんで、ここに…？」
その答えを言う前に私は菅原さんの元へと走って勢い良く抱きついた。
こんなこと恥ずかしいけど、今は会えたことがすごく嬉しい。
彼も、抱きついた私の背に手をおき抱き返してくれた。
「…また会えて、よかった…。」
「ん、俺も。よくわかんないけどAがここにいるのは事実だもんな。」
よしよし、と子供扱いするように私の背を撫でた。
子供扱いに少し気は立つが、それよりも嬉しさが勝り菅原さんのぬくもりを肌で感じれた。
「…あー、お取り込み中悪いんだけど、うどんきたよ、A。」
「ん、今行きます。菅原さん、あとで事情は話します。」
私は彼から離れた。その言葉を残せば、彼は微笑んでくれた。
優しさの混じったその顔にいつかの安心感を思い出す。
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油揚げ(プロフ) - めちゃくちゃ楽しかったです！素敵な作品をありがとうございました！！！ (2021年12月19日 22時) (
レス) @page33 id: b66c454432 (このIDを非表示/違反報告)
ちーたん - なるほど！消す直前を見れていなかったので知らなくて申し訳ないです。次の作品も楽しみにしています！ (2018年1月13日 11時) (レス) id: ce5d38f4dd (このIDを非表示/違反報告)
わちゃちゃ(プロフ) - ちーたんさん» あちらにも書きましたが、内容が不謹慎では？と友人からの指摘を受けたこと、受験が終わるまで中途半端にはしたくないこと、この二つから消すことにしました。読んでくださってたのに申し訳ありません…。次はいつになるかわかりませんが、読んでくださると幸いです。 (2018年1月11日 7時) (レス) id: 2b82fe3330 (このIDを非表示/違反報告)
ちーたん - すごく面白かったです！質問なのですが、なぜ新作(？)を消してしまわれたのでしょうか？あっちも最高だったので…。でも、次のやつも楽しみにしています！頑張ってください！ (2018年1月9日 0時) (レス) id: ce5d38f4dd (このIDを非表示/違反報告)
わちゃちゃ(プロフ) - 瑛さん» コメントありがとうございます！終わってしまいましたね…。意味深な終わらせ方をしたのは自分の表現力の無さが生み出した賜物ですね(笑)ありがとうございます！案は浮かんでいるので早めにだそうと思っています。読んでいただきありがとうございました！！ (2017年12月12日 17時) (レス) id: 2b82fe3330 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わちゃちゃ | 作成日時：2017年11月15日 22時
