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あと5分だけ。

そう言って先延ばしにしていたらまたまた雨がザーザーと降りはじめた。


雨が降ると気持ちが重くなる。


「はぁ、この前もこんなことあったじゃない。」



急いで立ち上がると、目の前には傘で顔を隠した男の人が立っていた。




?「お姉さん、また泣いてるの?」



そう言われて顔を触っても、雨なのか涙なのか分からなくなった。



 

?「君の心の痛みなんて誰かが癒してくれるよ。」



痛みなんて。


その言葉がズキリとわたしの胸を刺した。


どうして知らない人にそんな事を言われなきゃならないのか。




「痛みなんて、ってなんですかっ誰かが癒してくれるってなんですか? 勝手なこと言わないでください!」



怒りのままに声を出してもその人は平然と、なんの感情もなく声を出した。




?「僕は僕を癒す資格なんてないから。」





私はなんの根拠もなく、
 

ただの直感で







ジスに似ている。


と思った。



.

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作者名:すんあ。 | 作成日時:2020年5月6日 15時

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