No.2 ページ3
Crypt side
「アミーゴ!!後ろからスナイパーに狙われてるぜ、多分クレーバーだ!!」
先程前線に走っていたオクタンがブラッドハウンドと共に待っている俺たちの元に合流してきた
「ふむ、恐らく敵チームは2つ。
どちらかのチームが欠けた瞬間を狙うしかないな。」
漁夫の利を狙うブラッドハウンドの案に対し、
いつもなら突っ込みに行くオクタンでも今は冷静に待っている
チャンピオンが近い今はやはりその場が大事なのだろう
そうこうしているうちに残り2チームとアナウンスが聞こえた
それに合わせEMPを発動する
「行くぞ…!!」
俺たちのチームはあと一歩の所で敵チームのクレーバーにノックダウンされ、負けてしまった
「惜しくもチャンピオンは取れなかったがなかなか良い成果を得られた。感謝する。」
「JAJAJA!…悔しいけど確かにいつもと違うゲームができた気がするぜ!!」
もっと走りたかったけどなぁと愚痴るオクタンを追いながら自分も帰路に着く
途端に振り返って思い出したように俺に駆け寄る
「そう言えばクリプト、なんか手紙来てたらしいな」
「…そういうものは全て断っている」
APEXというこのゲームに参加することによって様々な人の目にレジェンド達は晒されることになる
そして誰もが俺を"クリプト"として応援する
そんな俺に知り合いはまず一人もいないと言っても過言ではない(同輩は別として)
宅配なら直接部屋に送られるシステムになっているし、わざわざ手紙をよこす人間なんてそうそういないだろう
「ま、ともかく珍しくお前宛ての手紙見かけたんだよ。じゃあ伝えたからな〜」
そう言うと俺に手紙を押し付け足早に帰っていく
オクタン、いやオクタビオ・シルバは有名な会社の次期CEOだからか毎日のごとく連絡がくる
そのためここの手紙をメインでチェックしている
ともかくこの迷惑な手紙をさっさと捨ててしまおうと思った時
不意に差出人の名前が見えた
"A・C・ワイズ"
「…A…!!」
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作者名:みやもと。 | 作成日時:2021年5月11日 22時