半鬼の優しい少女［2］

玖拾 ページ43

『チェーン…チェーン…あっ！！ありましたよ！！』

男「おおっ、ありがとうございます。お礼に…」

男がお礼をしようと帽子を脱ぎ、顔が晒された

陽「！？美桜！！そいつから離れろ！！」

『えっ？』

男「殺してあげますね」

『！？』

男の顔は警察が探していた男と全く同じだった

男「これでグサッと刺してあげますよ」

男はナイフをチラつかせた

『！！』

美桜は恐怖のあまり身動きが取れなくなってしまった

男が美桜を刺そうとする

陽「美桜！！」

ﾄﾞﾝｯ

ｸﾞｻｯ

『！！』

男「チッ、庇ったか…まぁいい、一人殺せたからな」

男はそう言って逃げていった

陽翔は美桜を庇い刺されてしまったのだ

『ね、ねぇ陽翔？しっかりして！！』

陽「くっ、美桜…大丈夫…か…？」

『私は大丈夫だからっ！！すぐに救急車呼ぶから！！』

美桜が陽翔の手を握るとものすごく冷たかった

『…う、嘘っ、嫌だ…陽翔っ！！』

陽「よかっ…た…美桜を…好きな…やつを…守れて…でも…ごめ…」

『何言って…ごめんって…』

陽「これ…からは…美桜を…守るこ…と…できね…ごめ…な」

『守らなくたっていいよ！！だから、側にいてよ！！陽翔っ！！』

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