半鬼の優しい少女［2］

漆拾漆 ページ30

炭(上弦の…参？どうして今ここに…)

ﾄﾞﾝｯ

猗窩座は大きく跳躍すると

《まずいっ、炭治郎の方へ向かってくる！！》

美桜は急いで立ち上がり炭治郎に覆いかぶさった

炭「えっ、美桜？」

杏「炎の呼吸・弐ノ型…昇り炎天」

煉獄が猗窩座の腕を斬ったおかげで美桜たちは助かった

ﾀﾞﾀﾞﾝ

猗窩座は一度後退した

ﾄﾞｸﾝﾄﾞｸﾝ

《煉獄さんがいなかったら死んでた…いや、半鬼だから死なないけど》

美桜は援護しようと日輪刀を握り構える

ﾋﾞﾁｯ

『！？』

《もう腕が再生してる…さすが上弦》

猗「いい刀だ」

杏「なぜ手負いの者から狙うのか理解できない」

猗「話の邪魔になるかと思った。俺とお前の」

杏「君と俺が何の話をする？初対面だが俺はすでに君のことが嫌いだ」

《私は…ちょっと過去を知ってるから嫌いにはなれない！！》

美桜はそんなことを思っていたが、ヘタレなため口には決して出さない

猗「そうか…俺も弱い人間が大嫌いだ。弱者を見ると虫唾が走る」

杏「俺と君とでは物ごとの価値基準が違うようだ」

猗「そうか。では素晴らしい提案をしよう…お前も鬼にならないか？」

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