大正がやがや小話(忘れてたとは言わせない。) ページ45
お風呂も入っておいしいご飯も食べて、ちゃんとお布団で眠れる。
あの7日間を経験した今、こんなに幸せな事はない。
と改めて思う。
ご飯を食べた後、禰豆子ちゃんはいそいそと自分の箱に戻っていってしまった。
ちくせう。もう少し癒されたかった。
そしていつものように、炭治郎の布団の隣に私の布団が敷かれ…あれ、炭治郎さん、ちょっとくっつけすぎじゃない?
もっと離そうよ。
ヒョイ
炭「…なぜ離すんだ」
『…え?』
ヒュッ
『…なぜまたくっつけられたのでしょうか。』
炭「…嫌なのか?」
『別にくっつけなくても眠れるし…』
…何か尺に触ったのだろうか、
炭治郎さんがこちらをとても良い笑顔で見ておられる。
これは怒っている時のあれだ…
なに?お布団くっつけるの拒んだから?
そんなにくっつけて寝たいの?
お姉ちゃん(実年齢)嬉しいな。(遠い目)
炭「…A、そこに座って。」
『…はい。』
そう言うと炭治郎は布団の上に腰を下ろし、胡座をかいてこちらを見上げた。
尚、口元は笑っているが目は全く笑っていない。
圧が凄い。
すぅっと息を吸うと、さっきまでの貼り付けた笑顔は何処かに飛び去り、替わりにハイライトがお亡くなりになった真紅の瞳がこちらを見ていた。
正直ちびりそうな程怖い。色んな意味で。
炭「…A、俺はそんなに頼りないのか?」
げほっごほっ
どうしたどうした長男よ。
なぜ布団をつけない=頼りないになってしまうのかその方程式を教えてくれ。
『…いや、その、頼りない無いとか関係無くて…
くっつけなくても…1人でも寝れるしなぁと…思って』
それを聞いて炭治郎の眉間にシワが寄る。
膝に置いた手が強めに己の着物の裾を握った。
めちゃくちゃ怒ってますやん。
炭「…Aはいつもそうだ。
大切な事はなにも言わず頼ろうとしない。
自分1人で決めて自分1人で進もうとする。
最終選別の時だって、血の事だってそうだ
なぜ何も言わずにいきなり1人で行動したんだ。
なぜ相談をしてくれない。
そんなに俺は…頼りないのか」
『……(…すっかり忘れてた)』
だんだんと眉間に彫られたシワが緩く解ける替わりに、眉尻が少しずつ下がって行った。
思わず目を逸らしたら「目を逸らさないでくれ」
とまたもや両頰を手で覆われた。
炭「…俺をみて…」
さっきのような暗い瞳はそこには無くて、
揺れ燃える囲炉裏の炎が不安気に赤い瞳に映っているだけだった。
大正がやがや小話(忘れてたとは言わせない。2)→←大正がやがや小話(らっきーな助べ…(させるかっ…!))
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かなみ(プロフ) - #egg/たまごさん» 書いてて自分でも恥ずかしくなるくらいとんでもねぇ長男です(笑)こちらこそ、お立ち寄りいただきコメントまでいただいてありがとうございました!!これからも頑張ります!!! (2020年3月9日 1時) (レス) id: b605df076c (このIDを非表示/違反報告)
#egg/たまご(プロフ) - とんでもねぇ炭次郎ですね!(最上級の褒め)素敵な小説ありがとうございます!更新頑張ってください! (2020年3月3日 9時) (レス) id: fef018cdc2 (このIDを非表示/違反報告)
かなみ(プロフ) - くりりんさん» めちゃくちゃ返信遅くなってすみません!コメントありがとうございました!!これからも頑張って更新かけていきますので、どうぞよろしくお願いします!!! (2020年3月1日 23時) (レス) id: b605df076c (このIDを非表示/違反報告)
くりりん - コメント失礼します。これから主人公はどうなっていくのか楽しみです!ワクワク(*'▽'*)炭治郎が距離感近いのもドキドキします(//∇//)これからの展開も楽しみにしてます!!更新頑張って下さい!!! (2020年1月8日 8時) (レス) id: c6b331e09a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かなみ | 作成日時:2019年11月22日 0時