こんにちは天国【鬼滅の刃】

大正がやがや小話（夢主、何かに気付く） ページ21

『(あ〜〜
今日もくったくたのボッロボロだ〜〜〜)
ただいまー！鱗滝さんー禰豆子ちゃんー』


山が黄昏時に染まり始めた頃、
鍛錬が終わり全身泥だらけ、擦り傷だらけで今日も無事に我が家(仮)へと帰ってきた。

鱗「…まずは湯浴みをしてこい、
飯はそれからだ。」

チラリとこちらを見た鱗滝さんはそう言うと、台所の奥へと消えていった。
気を使ってくれたのか、はたまた私の格好を見て汚ねぇと思ったのか……きっと前者だ(確信)

私は漂ってくるいい匂いを鼻いっぱいに吸い込みながら湯浴びの準備を進めていると

禰「ム、ムーー！！」

『ただいま禰豆子ちゃん』

最近の我が癒しである禰豆子ちゃんが抱きつきにきてくれたのだ。ああ、可愛い。
抱きつかれたままよしよしと頭を撫でてやると、
「ムー！」と嬉しそうに声をあげた。



『(禰豆子ちゃん、ほんと人懐っこくて可愛いなぁ
鬼だなんて信じられない…

あ、でもこれも鱗滝さんが毎日暗示をかけてくれているお陰…………)』




あれ、








なんで禰豆子ちゃん、普通に起きてんの？

禰豆子ちゃんって、炭治郎が最終選抜から帰ってくるまで目を覚まさないんじゃなかったっけ？
え、違うっけ、だめだ、原作の記憶も所々危うい


『…原作崩壊…？』


禰「ムムー？？」



どうしたの？とでも言いたげに首をコテンっと傾け此方を見つめる禰豆子ちゃん。天使かな。



『……まぁ、いいか』


どうせ皆を助ける為に頑張るつもりではいたし、
元より私がここに居ると言う事だけでも原作とは違うんだから。


『大丈夫…大丈夫。』

彼女の頭に置いたままの手を再び動かすと、気持ちよさそうに目を細めた。





．．．


湯浴みが終わって出てくると炭治郎くんも戻ってきていた。
禰豆子ちゃんが嬉しそうに抱きつき、「ただいま、今日は元気が良いな禰豆子！」とその頭を撫で回している兄。
兄妹の尊い戯れをあまり邪魔したくは無かったが、立ち尽くしたままなのもあれなので炭治郎くんに一応声をかけた。


『炭治郎くんお帰り
お先にお湯いただきました。』

炭「ただいま、Aは先に帰っていたのだな！(石鹸のいい匂いがする…)」

そう言うと炭治郎くんは私の肩に顔を近づけスンと匂いを嗅いだ
嗅ぐな嗅ぐなやめろ。

『…炭治郎くん、匂い嗅ぐのやめようか』

炭「あ、ごめん！
いい匂いがするなって思って、その…つい」

『…』

思春期通り越して行動がやばい長男の将来に、Aは一抹の不安を覚えた。

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