4y That music for ページ8
お空の太陽が高く登った気持ちのいい日
いつもなら外でみんなと遊んでいるはずのAは、
1人大きなドアの前で佇んでいた。
耳をすますといつもの鼻歌が聞こえてくる。
『(今日こそは、よしっ！)』
パチンっと両手で頰を叩くと、重たい扉に手を掛けた
少しだけ開けた隙間から楽しげな音がA耳に入ってきた。
その少しの隙間からちょこっとだけ顔を出し、音のする方を慎重に覗いたAは、黒目がちなその目をぱぁっと輝かせた。
「…〜てぃららったった〜…らった〜」
大きな椅子に腰掛けたまに口ずさみながら、滑らかに鍵盤の上を小さな細い指が踊るように滑っていった。
まるで宝物を見つけたような気持ちになったAは、自分が“こっそり”覗いている事を忘れ、少しだけ開けていたドアをとうとう自分の体が半分入るくらいまで開き、ドアの外から身を乗り出すようにして彼女に釘付けになってた。
「……Aね」
流石にそこまでされて気づかない人は居ない。
視線が五月蝿い方向にメイは顔を向けた。
『ジーーーーーーーーーー』
メ「ふふっ
あなたって自分で効果音を付けるのねっ！
…弾いてみる？
こっちにおいで！」
Aは恐る恐る、黒くて大きなピアノに近づいた。
俗に言うグランドピアノというものだろう。
何度かママやみんなと一緒にこのピアノの音を聴いたことはあるが、弾いたことなど今まで一度もなかった。
メイは小さなAを抱き上げ、自分の膝の上に座らせると、小さな右手に自分の右手をそっと重ね、1番近い白い鍵盤を押した。
ポーーーン
短く音が鳴った後、一瞬の静けさが2人を包みこんだ。
『…すっごくきれいだね！』
目をキラキラとさせ呟いたAに、メイは自然と笑みが溢れる。
「…これは “ド” よ。 その隣が “レ” 」
2人は右手を重ねたまま、次々と白の上を滑っていった。
生まれて初めてピアノを触ったAは１つの鍵盤を触る度に『すごーい！きれーい！』とリアクションを零していた。
「(このピアノを作ってくれた人が聞いたら、きっと大喜びね)」
そんな事を考えながら無邪気に笑う横顔を見ていたら、ふとAがこちらを振り向いた
『メイはなんでピアノが上手なの？』
突然疑問が湧いたのだろう
急に真剣な顔になって聞くAが可笑しくて
直視したら吹き出しそうなメイはフッと視線を逸らした。
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れん - とても面白いです！更新頑張って下さい (2020年8月17日 2時) (
レス) id: badd7d2e72 (このIDを非表示/違反報告)
かなみ(プロフ) - あんさん» はじめまして。お立ち寄りいただきありがとうございます。左様でございます！！モールスについてコメ頂いたの初めてでとても嬉しいです！！（涙）これからもよろしくお願いします！！ (2020年3月28日 22時) (レス) id: b605df076c (このIDを非表示/違反報告)
あん(プロフ) - はじめまして。素敵な作品で感動しております。【4y。2】｢わかれのそばに｣ですか？（すみません不都合でしたら削除しますのでゆってください） (2020年3月11日 0時) (レス) id: 6cd36f95aa (このIDを非表示/違反報告)
かなみ(プロフ) - ネギトロ81194さん» ありがとうございます！嬉しさで吐血しそうです…頑張ります…！！ (2019年11月3日 22時) (レス) id: b605df076c (このIDを非表示/違反報告)
ネギトロ81194 - 続き待ってます！頑張って下さい！！！ (2019年11月1日 18時) (レス) id: 8e841cc71d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かなみ | 作成日時：2019年7月11日 23時
