10 me one day ページ12
今日は朝から目が冴えていた
『…おはよ、ママ』
朝ごはんの準備をしているママの背中に声をかけた
少し驚いたのか目を一瞬見開いて直ぐにいつもの笑顔になった
マ「あら、珍しいこともあるものね。
おはよう、A」
そういうとママは少ししゃがみ、私の左頰をすっと撫でた
『お手伝いしようか?』
マ「折角だからお願いしようかしら。
A、嬉しいわ。」
左頰にあったママの手はくしゃっと私の髪を撫でた
マ「それにしてもあなたが早起きなんて、
今日は雹でも降るのかしら?」
フフッと笑いながらママが話しかけてくる
しかしながらその目は笑っていない
『…嫌な夢を見ただけ、
ただそれだけ』
マ「へぇ、どんな夢なの?」
『…うさぎちゃんに食べられる夢』
マ「…それは怖いわねぇ
でも大丈夫よ。
うさぎちゃん“は”人間を食べないもの…」
『…そうね。
うさぎちゃん“は”そうかもね。』
ママの槍のような視線が私を突き刺してくる
さっきの微笑みはどこへやら
『ママ、この食器先に運んで良い?』
マ「…えぇ、お願い。」
私は逃げるようにしてその場を離れた
(怖かったぁぁあ)
机にお皿を置いて小さく息を吐き出した
中身は20歳を超えた齢だが、それでもママの視線には恐怖を感じる
(…ついに“今日”がきてしまった)
お皿を並べながら これから の行動について
整理していく。
…大丈夫だ
私なら
ママ以外の前では大きな行動は起こさなかったもの
フルスコア3人組は大の仲良し
ノーマンもレイもエマも
私を“ただの同い年の女の子”
としてしか見ていないはず
私は少しずつ3人を遠ざけてひたすらに年少組や年中組のお世話をした
ママのお手伝いという事にして
これも3人の世界を壊さない為
3人とその他1人
私にとってはこの構図が大切なのだ
ここの未来にとっても
その姿勢は最後まで崩す積りはない
『…頑張ろう』
まだ誰も居ない食堂に
1人決意を吐いたのだ。
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かなみ(プロフ) - ペペさん» 初めまして!ご拝読頂きありがとうございます!エマの瞳の件ですが作者も確かに…となりました笑ご指摘いただきありがとうございます笑これからも何とか頑張って参りますので、今後もよろしくお願いします! (2019年8月8日 0時) (レス) id: b605df076c (このIDを非表示/違反報告)
かなみ(プロフ) - 羽鶴さん» 初めまして、そして作品を読んでいただきありがとうございました!なんとか一区切りつける所まで辿り着き少しホッとしております笑。(お疲れ様のお言葉身にしみます)2幕まで少し時間が空いてしまうかと思いますが、また私の勝手な妄想にお付き合い頂ければ幸いです笑 (2019年8月8日 0時) (レス) id: b605df076c (このIDを非表示/違反報告)
lkwisterven - かなみさん» 一緒に行ったら同じ時期に出荷されそうですね!あ、こんなわたしと一緒は嫌ですよねすみません。 (2019年7月25日 14時) (レス) id: c9c05fe7f4 (このIDを非表示/違反報告)
ペペ - 面白いですね!こんな良い作品作れるってすごい……!ところでですが、30話のエマが眠れなくて主人公と寝るシーンですがエマはオレンジの瞳ではなく黄緑だった気がしますよ!これからも頑張って下さいね! (2019年7月19日 12時) (レス) id: 04ecb37ac1 (このIDを非表示/違反報告)
羽鶴(プロフ) - はじめまして!羽鶴と申します。まずはお話、一旦の区切りつかれたとのことお疲れ様でした!いつも楽しみに読ませて頂いてます!20代OLさんの転生……この夢主ちゃん(さん?)は逞しいですね…過去がとても切なくて……ウゥッ… これからの展開、楽しみにしております…! (2019年7月18日 22時) (レス) id: 7e98098305 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かなみ | 作成日時:2019年3月30日 1時