プロローグ ページ1
今晩こそは寒さで死ぬのではないかと思っていた矢先、扉を1つ通し、向こうで異常な何かが起きていた
しかし、逃げる気など湧かなかった
寒さと飢えで考える気力こそ無かった
「た…助けてッ!!!どうか命だけは…!ギャッ!!」
ドン、ドンと家が揺れている
大きな耳鳴りと共に聞こえてくるのは両親の叫び声
物音が止むのにそう時間は掛からなかった
…
スッと襖がひらかれた
「やはり、まだ子がいたか」
抑揚の無いその言葉を発した男は、壁に力無く寄りかかり今にも死にそうな子供に言った
『…父上と母上を…殺したのですね…』
室内であるのに白い息が口を開く度に吐かれた
その目線は力無く地面を向いている
「ああ。お前の父と母は最後まで自分の命乞いばかりだ。
お前の命乞いなど一言も口から出てこなかった」
『ええ、分かってます…父上と母上を殺して下さり…
ありがとうございます』
予想外の言葉に少々驚いたその男は黙った
『これで僕も…心置き無くあの世へ行けます』
そう言うと目を静かに瞑った
酷くやせ細ったそれは、自分の死をその男に預け、殺されるのを待った
「……面白い。気に入った
お前は殺さない。私と共にこい」
316人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
深月あかざ(プロフ) - 面白いです!!更新頑張って下さい!! (2019年12月31日 0時) (レス) id: 1aaf81dffb (このIDを非表示/違反報告)
たおべ(プロフ) - 福助さん» コメントありがとうございます!!はい!!頑張ります!( ´ ` *) (2019年11月5日 19時) (レス) id: efffbc55ca (このIDを非表示/違反報告)
たおべ(プロフ) - しがないペンギンさん» ありがとうございますう!!!見てくれて嬉しいです泣泣 (2019年11月5日 19時) (レス) id: efffbc55ca (このIDを非表示/違反報告)
福助(プロフ) - すき・・・しゅき・・・無理尊い・・・がんばってください(語彙力低下) (2019年11月5日 16時) (レス) id: 281beb9b84 (このIDを非表示/違反報告)
しがないペンギン - やっべぇ...好みドストライクの小説キタコレ え?あなた様が神か(コメント失礼します!とても面白いです!頑張ってください!)←逆々 (2019年11月5日 16時) (レス) id: 2ab28f40b9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:たろべ | 作成日時:2019年11月5日 3時