ころころわんこ《N.Y》 (ページ8)

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有志くんと、学校からの最寄りの駅のホームで

私の家からの最寄りの駅にとまる

電車を待っている。

会話がないのもなぁ、と思っていた私は

話を切り出そうとしたが、

｢A。｣『有志くん。』

見事にタイミングが有志くんと

被ってしまった。

『あっ、先にどうぞ。』

西田｢え、Aの方こそ、先に｣

『いやいやいや有志くんのが先だったよ。』

西田｢…わかった。Aってさ、
中学の時何部やったん？｣

有志くんは、恥ずかしそうに頭を掻いて

私にそう聞いた。

『部活？部活はやってなかったなぁ。
ずーっと帰宅部だったよ。』

西田｢え、そうなん！？意外やわ。
テニス部とかその辺やと思った。｣

有志くんはかなりびっくりしたようで

目をまん丸にしていた。

『ふふ、あんまりハードな運動できないし、
やりたいものもなかったからね。』

西田｢何か持病みたいなのあるん？｣

私がそう言えば、有志くんは驚いた顔から一転、

不安そうな顔をしてまた私に尋ねる。

『すぐに過呼吸起こしちゃうのと、
気管支が弱いだけ！全然病気じゃないよ。』

あまり過呼吸にはいい思い出がないから、

私は逆に有志くんに質問して

話を逸らすことにした。

『有志くんはいつからバレーやってるの？』

西田｢えーっとな、もう生まれた時には
バレーに触れてたと思う。
兄弟がバレーやってたりしてさ、
その影響で。｣

やさしく微笑みながら、有志くんは答える。

.

バレーの話をする有志くんは、

すごく素敵な顔をする。