ちび、動かされました。《Y.M》

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W杯が幕を閉じたその日。


私達はお店をお借りして、盛大に打ち上げをしていた。



まさくんや清水さん、福澤など、


年長者の方々はお酒を楽しんでいて、


また他の方々も、ちびちびとお酒を飲んでいるようだった。



『……私らだけ飲めないねぇ…。』


西田｢せやな……。あー、はよ俺も20歳になりたい〜ｯ！｣

『ふふ、わかる。早く大人になりたいよね。
……はぁ…。』


そう、私と有志だけは未成年であるが故に


お酒ではなくてそれぞれ好きなソフトドリンク、


私は烏龍茶、有志はジンジャエールを飲んでいた。


私が座ったのが、左に有志、右にまさくん、


正面に小野寺さんといった配置の席で、


私は未成年同士、有志との会話がはずんでいた。



西田｢な、A。俺にも烏龍茶ちょうだい｣


『いいよ、はい。』


有志が私の飲んでいる烏龍茶を欲しがったので、


烏龍茶の入ったジョッキを、


口をつけていた方を逆にして渡そうとする。…と、


その横から手が伸びてきて、ジョッキを奪い取り、


そのまま、その手の主が烏龍茶を飲んでしまった。


＿＿＿まさくんだ。


『ちょ、まさくん何するの〜！』


西田｢そーっすよキャプテン！俺が飲もうとしたのに！｣


柳田｢んぅ、有志も烏龍茶たのめばいーじゃん。
間接ちゅーするとか俺がゆるさないし…｣


……まさくんは少々ろれつの回らない口調で、


有志と私にそう言った。


『…まさくん飲み過ぎだよ。
ほらこれお冷、飲んで。』



お酒のせいでふわふわしているまさくんの口に


半ば強制的にお水を流し込む。


柳田｢ｯん…んく…………っぷは、｣



まさくんは口からこぼしながらも


何とかお水を飲み下す。


『もう、いっぱいこぼしてるし……』





まさくんの口元や首元、服を


タオルで拭いている私の姿を見て皆が




｢オカンかよA！｣


｢Aちゃぁん俺もこぼしちゃった！拭いて〜｣


｢なんちゃいでちゅかまちゃくん〜？｣



とからかってきた。


『もう、みなさんまでやめてくださいよ！』


私も笑いながら輪に混ざる。



.







あぁ、ずっと続いてくれればいいのに。

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