ちび、動きます《Y.M》

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ジャージ……また明日皆さんに聞いて回って、





持ち主を探して返そうそうかな……。





そんなことを考えていると、





バスは、家の最寄りのバス停に着いていた。





柳田｢降りるぞ。｣





『う、うん。』




バスをおりて、バス停から家まで約30分の道を




まさくんと歩く。




何だか2人だと意識するとちょっと緊張してしまう…




まさくんはオトナだから、




そんなこと全くないんだろうけど、




歳が歳だから、私としてはとっても




緊張するし、気が張ってしまう。




『ねぇ、まさくん。』

｢ねぇ、A。｣




空気を紛らわすために、話を振ろうとした。



が、まさくんと見事にタイミングが被ってしまった。




『あ……お先にどうぞ？』




柳田｢いやお前こそ。｣




『…それじゃあ……先に話すね。』




柳田｢おー。｣





『まさくんは、W杯が終わったら、
また海外に行っちゃうんだよね…？』





……これも、他の人からの情報で。




柳田｢……うん、そうだな。やっぱり
今期は怪我であまり練習にも精が出せなかったり
色々やりにくい部分あったからさ、
海外で思いっきりやりたいって言うか……。
…てか何だよ。4年も会ってなかった癖に
寂しいのか？Aのくせに。｣




『だからそのAのくせにって何……。
別に寂しいわけじゃないけど……』




柳田｢けど何？｣





『その……海外ってやっぱりお洒落な
街とかそういうの多いのかなって……!!
私ね、飛行機乗ったことないし、
まず日本脱出したことないからどうなんだろって！』




私がそう言うと、まさくんは




は？とでも言いたそうな顔をした。




『何そのかお！そんなに日本脱出したこと
ないのが可笑しいの？』





私がちょっとぶすくれてそう言えば





まさくんは吹き出して笑った。





……練習してる時のまさくんとは全然




似ても似つかないなぁ。この顔。





柳田｢はは……。や、別におかしくないけど…。
ん、…わかった。また向こうに帰ったら
お前のこと招待してやるよ。｣




『え、そ、それはまずくない？
だって調べたらまさくんイケメンとかなんとか
言われてて女の人のファン多いじゃない。
4年前はそんなこと知らなかったけど……』







.

柳田｢…いーんだよ。俺がいいって言うんだから。
てかそのイケメンってやつ、勝手にファンの人とか
アナウンサーが言ってるだけだし。｣

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