【銀魂】一番隊副隊長は天人さんですpart17

802話 イカれた奴ら ページ37

驚く俺を他所に桂は


桂「動けば戻れん。だがこのままこの国に飼われていてはこの国から何も護ることはできん」


護りたいものがあるなら打ち破れ、そして護れないものがあるなら引きちぎれと話す。
続けて桂は俺の目を見て言う。


桂「貴様らにその剣を握らせていたのは貴様らが魂に誓った鉄の掟 局中法度のはずだ」


だから俺たちと戦えと言ってきた桂。
だがそんな事をすれば・・


近藤「死ぬぞ！！トシたちもお前の仲間たちも・・。俺なんぞのために無駄死にするつもりか！？」


どうして俺のためにトシたちが・・関係ないコイツの仲間たちが死ななきゃならねぇ。


桂「誰も死にはせんさ」


その一言に驚く。


桂「俺は知っている。今まで俺たちを苦しめてきた真選組の手強さを・・。そして近藤、お前も知ってるはずだ。今までお前たちの手を焼かせてきた攘夷志士のしぶとさを・・」


そう言われて今までの事を思い出す。


桂「俺たちは知ってるはずだ。真選組と攘夷志士・・俺たちが組めば、何ものにも恐るるに足らんことを・・。俺たちは立場が違えど、国のために戦わんとする思いは同じのはずだ」


その言葉に俺は何も言えなかった。
そんな時聞こえた声。


？「・・前にも同じ事を言ってる奴がいたよ。桂、お前にな」


それは俺より先に牢獄に入れられていたとっつぁんだった。


松平「まったく、天下の将軍と天下の悪党が同じ戯言並べるなんてよ。いったいどっちがイカれてんだか・・」


近藤「・・とっつぁん」


桂「・・次会う時はどちらかが首になっているだろう。だが残った方が新しき世を創ると約束した。そのイカれた男と・・」


松平「けっ、どっちもイカれてんじゃねぇか」


俺は驚く。
桂と将軍様の間にそんな事があったことに。
驚いている俺を気にすることなく、とっつぁんはゆっくりと立ち上がった。


松平「・・桂、俺にもその丸薬よこせ」


まさかとっつぁんも乗り気かと驚き止めるが


松平「イカれた主君に仕えたのが運のツキだ。イカれた将軍の仇はイカれなきゃとれねぇよ」


こんな小さな牢獄で敵味方吠えてても、国が敵に回ってるなら仕方ないととっつぁんは話す。


松平「タバコ吸わせてくれるなら閻魔だろうが釈迦だろうが俺の味方だ」


桂「ふ、あの主君にこの家臣ありか。解った、ならば共に行こう。あの男のかつての敵と家臣で。あの男が夢見た場所へ・・この国の夜明けへ！！」


そう言ってとっつぁんに丸薬を投げた桂。

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