【銀魂】副隊長は天人さんです＊完結編

３９＊ ページ41

土方「総悟、Aは」


総悟「隣で横になってますよ」


そう言って沖田くんは隣の壁をチラリと見た。


総悟「で、義兄弟さんは厭魅について知ってるとみえる」


だったらそのナノマシンを壊す方法、知ってるんですかィ？と沖田くんは言う。


銀時「俺はそこまでは知らねぇ。でも厭魅をとっ捕まえれば、その方法がわかるかもしれねぇ」


総悟「厭魅の居場所はわかるんですかィ？」


その沖田くんの質問に、俺はこの時代の人間ではないため、ヅラに目で助けを求める。
しかしヅラも困った様子で


桂「・・悪いが知らん。すまん・・」


総悟「・・・」


ヅラは謝った。
ヅラが知らねぇなら俺が知るはずもない。
この世界の俺の手帳にも、そこまで書かれていなかった。


銀時「居場所がわからねぇんだ。なら探すしかねぇな」


俺は仕方がねぇと思ってそう言った瞬間だった。


土方「総悟！！」


総悟「・・ふざけんな」


俺の胸ぐらが両手で掴まれた。
慌てた土方くんと、何が起きたのか理解できてない様子のヅラの姿が見えた。


銀時「アレ、急にどうしたよ」


特に驚く様子もなく、俺は目の前の沖田くんに問う。


総悟「どのくらいかかる・・・」


銀時「あ？」


総悟「その厭魅を探し出して、とっ捕まえて、治す方法聞き出すまでにどのくらいかかる・・」


銀時「ちょっと待て、俺はココに来たばかりなんだ。厭魅を探し出すのに時間がかかるに決まって「それじゃ、困るんですよ！！！」


俺の言葉を遮って、沖田くんの大きな声が部屋に響いた。


総悟「困るんですよ・・。時間がねぇんだ・・あと４日しかねぇんですよ・・」


そういうことかと理解した。
Aちゃんが発症して９日だと今日言っていた。
ほぼ今日は終わりあと４日。
それまでに治せなければ、Aちゃんは・・死ぬ。


総悟「それだけじゃねェ・・。アイツは無理しすぎた、普通よりも短いかもしれない・・。もしかしたら明日かもしれない」


土方「総悟・・」


総悟「兄貴と約束したんだ、アイツを治すって・・。アイツが俺に死にたくないって、生きたいって言ったんだ・・。俺はぜってェ助ける」


だから・・と何かを言いかけた沖田くんは、言葉を出すことはできなかった。
そして俺も声が出ない。
その理由は・・


「・・・もう・・離してあげて・・総悟」


俺の胸ぐらを掴む沖田くんの手を掴む真っ白な陶器のような手。


総悟「A・・お前・・」

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